浦さやかインタビュー② 何かちょっと違う。それが私のカワイイ

特集・インタビュー
浦さやかインタビュー② 何かちょっと違う。それが私のカワイイ

有名美容師や異業種のプロフェッショナルが、愛用品とその思い出について語る「千一夜モノ語り」。
第2夜は、独自の感性が光り、突き抜けた印象を与える、otope(オトペ)の浦さやかさん。カラフルなヘアとキュートな人柄の浦さんは、業界内を問わず熱烈なファンが多いことでも知られます。
愛用品には、人柄や生き様が表れるもの。今年11月、原宿・明治通り沿いにサロンを拡張移転した浦さんに、これまでの道のりと共にあった愛用品、今後の展望を聞きました。

⇒千一夜モノ語り 浦さやかの愛用品 ①前編 ②中編 ③後編

千一夜モノ語り 第2夜 (中編)

漫画が好き。作品づくりにも影響を受けている

浦さやかと漫画

漫画が大好きで、自分でもパラパラ漫画を描いている浦さん。iPad ProとAppleペンシルは毎日使う愛用品

──浦さんの漫画好きは有名ですが、ウェイティングスペースの本棚には、私物の漫画がぎっしり入っていますね。

漫画は昔から好きで、私にとって常にそばにあるもの。

私の四大先生は、シュールなセンス抜群のタナカカツキ先生、絵と世界観が圧巻の松本大洋先生、漫画というよりもアートのような横山裕一先生、キャラクターが魅力的な浅野いにお先生です。

作品づくりで一番影響を受けているのは、漫画からですね。

──自分でも漫画を描いているとか。

『#イチニチイチパラパラ』というハッシュタグをつけて、ほぼ毎日、私のインスタグラムにパラパラ漫画をひとつ上げています。

おかしな動きをしている、ピンクの三つ編みの主人公が私。iPad ProとAppleペンシルで描いています。私の毎日使う愛用品です。

──otopeのインスタグラムも独特ですね。

インスタグラムに上げているヘアスタイル写真は9割が実際のお客様。モデルさんは数十人に一人程度。統一感と雰囲気を出すために、背景をイラストにして人物写真と合成しています。

イラストは私が描いたり、写真をイラスト化したり、iPadのイラストアプリProcreate(プロクリエイト)でつくっています。この背景イラストはホームページのトップにも使っているんです。

イラストや漫画を描くことが趣味なので、プライベートも仕事も、iPadとAppleペンシルがあれば大丈夫です!

otopeのインスタグラム。浦さん作のイラストを背景に、独特の雰囲気が漂う

otopeのインスタグラム。浦さん作のイラストを背景に、独特の雰囲気が漂う

自分がつくったものにドキドキしたい

──四大先生の漫画も浦さんの作品も個性的な雰囲気ですね。浦さんの言う“カワイイ”は“キモかわいい”のイメージでしょうか?

うーん。キモかわいいっていうのは意外と普通で、逆につまんない。何と言うか、シュールというのでもなく、もうちょっと変化させた感じ。

キモかわいいとか、グロかわいいとは、何かちょっと違う。それが私のカワイイなんです。

──他の人にはない感性だから、言い表せる言葉がないのかもしれないですね。浦さんのヘアショーは、個性がはじける独創的なアイデアとデザインが見る人をひきつけますが、どんな風につくっているのですか?

ヘアをつくろう、考えようというやり方はしません。むりやりアイデアを絞り出しても、いいものはできない。空気感や世界観は、今の私、今の時点で出来上がっている私から発生するものだと思います。

自分がつくったものに常に驚く、ドキドキ、わくわくするというのが理想です。そういう時は、自分の中にある、気づいていないものが出ている。

エプロンや作品、何かをつくっている時に、新しいアイデアやイメージが浮かび、私というものが広がります。何をするにしても、自分自身が新鮮じゃなきゃ、つまんないです。

──“今の私”がいつも新鮮でアップデートされているから、斬新なアイデアで周囲を驚かせ続けているのでしょうか。今年は新たな活動として、中国でのセミナーも始められたそうですね。

中国のディーラーから招かれたり、日本のディーラーの中国支店から依頼されたりしています。

以前のotopeは偶然訪れるような場所ではなく、海外からのお客様はあまりいなかったのですが、浦さやかを知っていて来店されることはありました。その場合は、中国や台湾の美容師さんでしたね。

原宿の明治通り沿いという目立つ場所に移転したので、これからはもう少し増えるかもしれません。

千一夜モノ語り 第2夜 浦さやかの愛用品
①前編/浦さんの美容師エプロン
⇒②中編/iPad Pro+Appleペンシル
③後編/自分でリメイクしたセットイス

■浦さやか(うら・さやか)
otope(オトペ)代表。1979年、長崎県生まれ。都内のヘアサロン1店舗を経て、2005年に「FLOWERS」の設立に参画し、ディレクターに就任。2015年「FLOWERS」のセカンドブランド「otope」を立ち上げ、代表に就任。独特の感性を生かした斬新なデザインが人気で、業界内外に熱烈なファンを持つ。サロンワークを中心に、一般誌や業界誌の撮影、セミナー、ヘアショー、商品開発など、幅広い分野で活躍している。

■otope(オトペ)
http://otope-930.com/
Instagram:urarararaura(個人アカウント)、otope_930(otopeアカウント)
住所:東京都渋谷区神宮前6丁目5−6 サンポウ綜合ビル301号室
TEL:03-6712-6046 

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