株式会社ミクシィは、2020年6月23日付で東京証券取引所市場第一部へ市場変更すると発表した。
同社は2004年2月にサービス開始したmixiが始まりで、2006年9月に東京証券取引所マザーズへ上場。2013年10月にリリースしたスマホゲームアプリ「モンスターストライク(モンスト)」が大ヒットした。
美容業界では、サロンスタッフ直接予約アプリ「minimo(ミニモ)」の運営会社として存在感を高めている。
mixiカットモデル募集コミュニティが発端
ミニモは、mixiのカットモデル募集関連コミュニティの参加者数が50万人を超えていることをヒントに、2014年1月に立ち上げたサービス。
当初は〝カットモデル募集アプリ〟だったが、現在は〝サロンスタッフ直接予約アプリ〟として利用されている。
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ライフスタイル事業は全売上高の5%未満
先月15日に発表されたミクシィの2020年3月期決算は、売上高が1121億7100万円(前年同期比22.1%減)、営業利益が171億6500万円(同58.2%減)の減収減益。
内訳は、主力のモンスターストライクを抱えるエンターテイメント事業が売上高1072億1800万円(同22.6%減)のセグメント利益315億6900万円(同38.8%減)、ライフスタイル事業が49億5400万円(同8.7%減)のセグメント損失6億7500万円(セグメント損失16億9000万円)。
ライフスタイル事業は、ミニモのほか、SNS「mixi」、家族向け写真・動画共有アプリ「家族アルバム みてね」などがあるが、すべて合わせても全売上高の5%未満にとどまっている。
改善続けるミニモ
決算説明資料では、今期のライフスタイル事業の施策として「みてね」のマネタイズ強化が挙げられ、ミニモについては触れられていない。
あまり重きを置かれていない印象を受けるが、「口コミ評価からの指名予約」の導線を強化したり、公認資格を増やしたりとミニモは改善を続けている。
また、オリコンの『サロン検索予約サイト』顧客満足度調査において、調査開始の2019年に続いて2年連続で総合1位を獲得するなど、ユーザーからの評価も高い。
ミクシィはこれまで「エンターテイメント」「ライフスタイル」の2事業にわけていたが、今期より「デジタルエンターテイメント」「スポーツ」「ライフスタイル」の3事業にセグメントするという。
まずはスポーツ領域を注力していく姿勢だが、さらなる成長を目指して東証一部への市場変更を行ったミクシィが、ミニモについてはどのように強化を図るのか、今後の動向に注目が集まる。