大胸筋が歩いてる! バズーカ岡田です!
日本オリンピック委員会の科学サポート部門員、日本体育大学の教授を務めています。8月28日に開催された「日本マスターズ選手権大会」の40歳以上級で優勝しました。応援、ありがとうございました!
理美容師さんが立ち仕事のサロンワークをずっと続けられることを目指す、連載『バズーカ岡田の最強ストレッチ&エクササイズ』。
ストレッチ&エクササイズ、食事の方法、トレーニングジムの選び方に続き、前回からは、効率の良い疲労回復の方法についてです。第35回は、栄養についてお話したいと思います!
目次
今日のポイント
疲労回復の方法については、
①睡眠
②栄養
③道具
の全3回。
今回は、疲労回復にとって大切な栄養についてお伝えしていきます。
Vol.27から30までの「食事の方法」と併せて読んでいただければ完璧です。ぜひ参考にしてみてください!
エネルギー生産工場を活発にする「ビタミンB群」
三大栄養素をエネルギーに変える
以前、この連載で、炭水化物、脂質、タンパク質の「三大栄養素」は、人間にとって大切な栄養素だとお伝えしました。特に、炭水化物は人間にとってガソリンと同じです。今回は、炭水化物、脂質、タンパク質のようにエネルギー源にはならないけれど、疲労回復に大切な栄養素についてお伝えします。
まずはビタミンB群。エネルギー源になる栄養素の代謝を助けるのがビタミンB群です。たとえば、主要なエネルギー源である炭水化物の代謝を助けるのはビタミンB1。ビタミンB1は発熱時や過労のときにたくさん消費されるので、疲れたときはビタミンB1をたくさん摂ってエネルギーの代謝を助けましょう。
タンパク質の代謝を助けるのはビタミンB6、脂肪の代謝を助けるのはビタミンB2です。身体の中にはエネルギーを生産する工場のような場所(ミトコンドリア)がありますが、ビタミンB群はエネルギー生産工場のはたらきを活発にします。しっかり食事を摂っているのに疲労が回復しない人は、ビタミンB群が足りていない可能性があります。意識して摂るように心がけてください。
ビタミンB群はどんな食べ物に含まれているのか?
ビタミンB群は肉類、魚類、貝類などに含まれています。たとえば、ビタミンB1は豚肉や穀物、ビタミンB2は魚や卵などに多く含まれています。
ビタミンB群はさまざまな食べ物に含まれているので自然に摂取することができますが、意識して摂らないと不足がちになってしまうので注意が必要です。ビタミンB群を意識して摂るときは、なるべく緑黄色野菜を食べるようにしてください。野菜ジュースやサプリメントなどで補っても問題ありません。
消化の働きを助ける「グルタミン」
疲れがたまった時に消費するアミノ酸
次はグルタミンです。グルタミンは体内でもっとも多い遊離アミノ酸です。トレーニングをしている人は聞いたことがあるのではないでしょうか? 疲労回復といえばグルタミンを思い浮かべる人もいるでしょう。ちなみに「グルタミン酸」とは異なるので注意してください。
グルタミンは、疲れがたまっているとき、風邪をひいたとき、運動したとき、ストレスが大きいときに大量に消費するアミノ酸です。なんと言っても小腸の栄養素になるので、消化機能のサポートや免疫力の向上に効果があります。小腸を守るという意味でも非常に重要な栄養素です。
グルタミンを効率良く摂るには?
グルタミンは大豆、小麦粉、魚類、肉類、牛乳などに多く含まれています。普段の食事から自然に摂取していることが多い栄養素ですが、風邪を予防したいときには積極的に摂ったほうがいいでしょう。
グルタミンには筋肉の分解を抑制するはたらきがあるので、トレーニングする人に非常に好まれています。グルタミンを効率良く摂取するため、粉末状になっているサプリメントを使用することが多いです。