美容室だけで白髪染めをしている女性は、4人に1人と意外に少ない。
ただし、コロナ禍で美容室に行く回数が減った人が全体の4割を占めるなかでも、美容室だけで白髪を染める人は8割ちかくが頻度に変わりがなかった。
株式会社イークス(熊本市中央区/代表取締役:岡優治)が運営するメディア「roccoGiRL(ロッコガール)」は、150人の女性を対象に、コロナ禍における白髪ケアの意識調査を実施した。
目次
白髪ケア「美容室のみ」は25%
「現在、どのような方法で白髪をケアしているか」については、「美容室のみ」と答えた人は25.3%。美容室とセルフを「併用」は12%だった。
セルフのみは31.3%。「染めていない」も同じく31.3%いた。
年代別に見ると、30代では白髪を染めていないと答える人が多かったが、40代以上では7割程度が白髪を何らかの形で染めていると回答した。
美容室で白髪ケアをしている人は、30代から60代で4割程度。70歳以上になると、セルフ染めのみを使用する割合が6割を占めた。
信頼厚い美容室での白髪染め
白髪染めをしている人に対して、コロナ禍における美容室の利用頻度を質問すると、約6割が「変わらない」と回答した。「減った」は約4割いた。
また、白髪の染め方ごとに美容室での利用頻度を見てみると、美容室でのみ白髪を染めている人の8割近くが「変わらない」と回答した。一方、セルフケアしている人の半数は減ったと答えた。
美容室で白髪ケアをする理由
美容室を選んだ人の理由は以下のとおり。
・市販のカラー材では好きな色がないのと自分で染めるのは面倒なので、お気に入りの美容室で染めている(専業主婦 60代)
・美容室で髪質やダメージを考えながら染めてもらう方が満足できる仕上がりになりそうなので(会社勤務 40代)
・自宅で自分で染めるのは大変なので、いつも美容室で染めてもらっています(専業主婦 40代)
・美容院だときれいに染まるから(会社勤務 30代)
美容室を利用した時の仕上がりの満足度などから、サロンへの信頼の高さがうかがえる。セルフ染めの難しさから美容室を選択するという声もあった。
セルフで白髪ケアをする理由
一方、セルフ染めを選んだ人の理由は以下のとおり。
・コロナ禍で美容院に行く回数を減らしたいから(パート・アルバイト 60代)
・美容院で染める金銭的余裕もなく、コロナ禍で出かけるのも怖い。市販の白髪染めは安いからいい(パート・アルバイト 60代)
・自分の都合で自由に染められるし、部分染めだって思うようにできる(専業主婦 70歳以上)
・手軽に自分の都合で染められる(専業主婦 70歳以上)
コロナ禍を気にする声があがった。また、「費用と時間をかけずに白髪をケアしたい」という意見も多かった。
コロナ禍でセルフ染めのニーズ増
また、コロナ禍以前と現在で比較すると、「白髪を染めている人」の割合は66.7%から71.8%と、5.1ポイント増加した。
美容室で染める人は微減したが、セルフ染めが約7ポイント上昇。「お家時間が増えたことによって、セルフでやってみようと感じた人が多いのかもしれない」とロッコガールは分析している。
年代別で見ても、セルフ染めの需要が増加していることが分かる。
特に70代はセルフ染めの割合が増加し、約6割がセルフ染めを取り入れている。年齢を重ね白髪の量が増えるとともに、好きな時に白髪を染めたいという人が多いのかもしれない。
専業主婦は来店が減少傾向
最後に、専業主婦と外で仕事をしている人(グラフでは有職者)を比較してみた。
外で仕事をしている人の美容室に行く頻度は変わらなかったが、セルフ染めの割合が32%から39%に増加。コロナ以前より白髪を染めるニーズが増加しているようだった。
専業主婦の場合、外で仕事をしている人と比べると、新たに白髪を染め始めた割合はそこまで変化がなかった。ただ、セルフのみで白髪を染めるようになった人が20%から28%となり、美容室のみで染める人は5ポイント減少していた。
セルフ染め層取り込もう
今回の調査で、白髪染めをセルフで行っている人や、美容室とセルフ染めを併用している人が増加傾向と分かった。
一方、白髪染めをしている女性の6割が、コロナ禍でも美容室に行く頻度は変わらないと回答し、サロンに対する信頼の高さをうかがわせた。
コロナ禍によって白髪との関わり方が少しづつ変化する中、拡大するセルフ染めのニーズを取り込むことを意識してみてはいかがだろう。
白髪世代の女性に対する意識調査
■ 調査期間
2022年5月10~13日
■ 調査対象
全国の30歳以上の女性150人
(30代:30人、40代:39人、50代:36人、60代:24人、70歳以上:21人)
■ 調査方法
インターネット調査
文/杉野碧