2022.06.02更新(2022.04.14公開)
※6月1日より改正特定商取引法(特商法)施行のため再掲
2022年6月1日より施行される改正特定商取引法(特商法)では、電子メールやSNSなどの「電磁的記録」からもクーリング・オフが申しこめるようになる。
契約書や概要書面などの法定書面を修正する必要があることから、日本エステティック機構は2022年4月13日、「令和4年6月1日改正特商法施行に伴うエステティックサロンへの対応のお願い」を公表した。
メールやSNSでもクーリング・オフ申込が可能に
これまでは、特定継続的役務契約(5万円を超えて1か月を超えるコース契約)に該当するエステティックサービス契約を結んだ消費者がクーリング・オフを申し込む場合、手続きは書面のみだった。
書面(ハガキが封書等)に必要事項を記入して、事業者宛に契約翌日から8日以内に投函することになっていた。
2022年6月の改正特商法により、電子メールやFAX、SNS等の「電磁的記録」によってもクーリング・オフの申し込みが可能となる。
「電磁的記録」の文言追加が必要
それに伴い、法定書面のクーリング・オフに関する記載文書に「電磁的記録」の文言などを入れることが必要になる。
日本エステティック機構は、法定書面の記載を「書面又は電磁的記録」と変更するよう呼び掛けている。
変更例は以下の通り。※色つけは編集部。
なお、変更がされていない法定書面を消費者へ交付した場合、当該消費者に変更された書面を交付し説明するまで、クーリング・オフ期間が延長となる。
また、「電磁的記録」を以下のとおり、法定書面または別紙に、具体的に示すことは可能となっている。
ただし、上記のとおり「電磁的な記録」を消費者に通知した場合でも、それ以外の方法で消費者がクーリング・オフの通知をすれば、クーリング・オフ通知を拒否することはできない。そのため、以下のような記載をしても無効となる。
修正されてない書面を使う場合は別途文書を
できるだけ6月1日以降は変更した法定書面を使用したほうがよいが、すでに印刷した法定書面があり、どうしてもそれを使用しなければならない場合は以下の対応をとることとしている。
① 「クーリング・オフの通知方法の追加のお知らせ」(別紙1)を必ず交付すること。
② 書面交付確認書(別紙2)により当該消費者に①の書面も含めて必要書面の交付の確認をしていただき、サイン等をいただく。
詳細は日本エステティック機構の「令和4年(2022年)6月1日改正特商法施行に伴うエステティックサロンへの対応のお願い」から確認できる。
文/杉野碧