美容師向け求人情報誌「re-quest/QJ(リクエストQJ)」を発行する株式会社セイファートは、2022年2月4日をもって、ジャスダック市場へ新規上場する。
2021年12月24日付で、東京証券取引所より承認された。
美容業界特化の求人情報提供して30年
セイファートは、現社長の長谷川高志氏が、美容業界に特化した求人情報誌として「re-quest/QJ(リクエストQJ)」を1991年3月に創刊したのが始まりで、同年7月に、株式会社セイファートを設立して法人化した。
業績セグメントは「サロンサポート事業」のみ。内訳としては「広告求人」「紹介・派遣」「教育(その他)」の3つのサービスで構成される。
「サロンサポート事業」の提供サービス
広告求人 | ①リクエストQJナビ |
②新卒採用商品:就職フェア(イベント)、リクエストQJナビ新卒(ウェブサイト) | |
③その他:プロモーション・ノベルティ制作サポートなど | |
紹介・派遣 | ①リクエストQJキャスティング |
②その他:リクエストQJエージェント(成功報酬型)、同ミニ(単発) | |
教育(その他) | ①資格証明(英国教育機関のプログラム) |
②子会社による美容室経営(米国2店舗) |
セイファートの直近業績
売上高22億、経常利益1.3億
アメリカで美容室2店舗を経営する子会社を加えた連結決算は、2020年12月期連結売上高が前年比15.7%減の22億円。経常利益は前年比プラスの1.3億円、純利益は半減して3400万円だった。
売上高(千円) | 経常利益(千円) | 当期純利益(千円) | |
2019年 | 2,615,616 | 127,945 | 71,039 |
2020年 | 2,204,720 | 136,875 | 34,866 |
直近5カ年の業績推移
セイファート単体での推移は、次の通り。
売上高は減少傾向にあるが、「コンサルティング型営業」と「デジタル(IT)」の融合によって既存商品を拡販し、シェア拡大を図る方針だ。
売上高(千円) | 経常利益(千円) | 当期純利益(千円) | |
2016年 | 2,600,907 | 213,106 | 89,949 |
2017年 | 2,561,077 | 152,823 | 94,013 |
2018年 | 2,595,067 | 158,144 | 98,987 |
2019年 | 2,482,114 | 128,380 | 76,341 |
2020年 | 2,123,199 | 145,634 | 62,087 |
セイファートの広告求人サービス
広告求人 | ①リクエストQJナビ |
②新卒採用商品:就職フェア(イベント)、リクエストQJナビ新卒(ウェブサイト) | |
③その他:プロモーション・ノベルティ制作サポートなど |
主力の広告求人サービスについては、創業から30年間にわたって「リクエストQJ」を継続発行しており、2007年3月からは、ウェブサイト「リクエストQJ ナビ」においても求人および業界情報を提供している。
「リクエストQJ」は、全国約5万人の美容師の自宅へ配布。設立30周年を機に、2021年6月より、雑誌からタブロイドへとモデルチェンジした。「リクエストQJナビ」の月間利用者数は平均で約20万人に上る。
また、1991年7月にスタートした新卒就活イベント「リクエストQJ 就職フェア」は、全国の美容学校278校(令和2年度学校基本調査)の93%にあたる259校との取引関係を活かして開催しているという。
セイファートの紹介・派遣サービス
紹介・派遣 | ①リクエストQJキャスティング |
②その他:リクエストQJエージェント(成功報酬型)、同ミニ(単発) |
紹介・派遣サービスについては、1999年11月に株式会社ビーキャリア(2013年1月にセイファートに吸収)を設立して以来、さまざまなサービスを展開している。
セイファートの教育(その他)サービス
教育(その他) | ①資格証明(英国教育機関のプログラム) |
②子会社による美容室経営(米国2店舗) |
教育(その他)事業については、イギリスの教育機関と業務提携してプログラムを提供。
また、連結子会社のセイファート インターナショナル USAを通じて、カリフォルニアで美容室2店舗を運営している。
上場は2月4日
セイファートのジャスダック上場は2022年2月4日の予定。主幹事はみずほ証券で、公開価格は1月26日に決定される。
セイファートは、上場を機にさらなるサービスの拡充を図り、ミッションである「美容に携わるひとたちとともに、世の中に新しい価値を創造すること」の達成へ向けて挑戦を続けていく考えだ。