美容業界でもSDGsの取り組みが進む中、田谷はTAYAグループ初の「SDGsアンバサダー」を設ける。
初代となる2021年度のアンバサダーには、トランスジェンダーとして講演やモデル活動を行っているサリー楓さんを起用した。
アンバサダー起用、SDGs推進
「すべての人に夢と希望を与え社会に貢献する」を企業理念とする田谷。
4月に発表した構造改革プラン「T9」においても、環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)の「ESGの推進」を盛りこみ、持続可能な社会の実現と持続的成長を目指している。
これに伴い、アンバサダーを起用して、SDGsの情報発信や活動を積極的に行っていくという。
「すべての人に平等な技術・サービスを」
サリー楓さんは大学在学中に社会的な性別を変え、トランスジェンダーとして活動をスタート。「ミス・インターナショナル・クイーン 2019 日本大会」ではファイナリストに選出された。
主演のドキュメンタリー映画「You decide.」(邦題:息子のままで、女子になる)は、「ロサンゼルス・ダイバーシティ・フィルムフェスティバル2020」でベストドキュメンタリー賞を受賞。6月19日の渋谷ユーロスペースでの上映を皮切りに、国内でも順次公開される。
今回のSDGsアンバサダー就任にあたり、サリー楓さんからは「これまで私自身が人に相談することで助けられた部分がたくさんありました。その中には、美容師の方に相談して、見た目のアドバイスをしていただいたり、さらに心のケアもしていただきました」と、メッセージが寄せられた。
「(美容室に)定期的に通っていく中で、髪の話を通して自分がこういう風に生きていいんだというように自信を得られたり、自分の生き方を肯定してくれるような会話が出来たりといった嬉しい経験が根底にあったからこそ、今回アンバサダーのお話をいただいてとても嬉しく、また自分が発信することで何かの役に立てればこんなに嬉しいことはないと思っています」(サリー楓さん)。
また、田谷も「すべての方に平等で差別のない技術やサービスを提供することは、まさに美容室だからこそできる社会課題」と自負している。
テーマはLeap(飛躍)
田谷のSDGs活動のテーマは「Leap」(飛躍)。
差別のない社会、誰もが輝き幸せになれる社会の実現に向けて、未来へと進んでいく。
サリー楓さんからのメッセージ
先日銀座のGRAND TAYAさんに伺ったときに、なんでも相談できそうな空気感、信頼できそうな雰囲気というのをスタッフの方と会話をする中ですごく感じました。
この魅力をもっと多くの方々に、それはもちろんLGBTであるかどうかに関わらず、また年齢や国籍、性別に関わらずこの魅力を知っていただいて、ぜひTAYAに来てヘアスタイルについてだけでなく自分の感じていること、自分の在り方についてもっともっと話して欲しい、それを通して自分がこの社会の中でどういう風に生きていけばいいのか、ヘアスタイルを通して考えていくということも大事だと思っています。
SDGsといった大きな社会問題に取り組んでいる、そんなTAYAを通してお客様も社会に向き合っていくことが出来るようになる、私が発信することでそう感じていただける存在になっていけたらなと思っています。
サリー楓さんプロフィール
福岡県出身。慶應義塾大学建築学科卒業。在学中に社会的な性別を変えトランスジェンダーとして活動を開始。LGBTQに関する講演活動をはじめ、ファッションモデル、ブランディング事業、建築デザイン及びコンサルティング等、多岐にわたり活躍。ミス・インターナショナル・クイーン2019日本大会ファイナリスト。主演ドキュメンタリーフィルム「息子のままで、女子になる」(邦題)がLos Angels Divercity Film Festival 2020でベストドキュメンタリー受賞。