美容メーカーのブライが倒産 長期欠品続く中、コロナが決定打

経営・業界動向
美容メーカーのブライが倒産 長期欠品続く中、コロナが決定打

ブライ、匠が倒産

ノンシリコンヘアケア「KERABLOW(ケラブロー)」シリーズなどを擁する株式会社ブライ(東京都渋谷区/代表:中上亮三)が倒産した。

2020年5月20日付で、東京地裁より破産手続き開始決定を受けた。債権の届け出期間は6月17日まで

同時に、ブライ(BRY)の関連会社で化粧品販売を行う株式会社匠(2008年8月設立)も連鎖倒産となった。両社の負債額は調査中。

売上半減の中、コロナが決定打

ブライは2005年7月の設立以来、シャンプー、リンス、トリートメントなどヘアケア関連商品のほか、パーマ剤、コスメカーリング剤など美容室専売品を開発、製造してきた。

東京商工リサーチの発表によると、2008年1月期には年間売上高約7億9800万円を計上していたが、2019年1月期には約4億円とピーク時から半減していた。

製造は外部のメーカーに委託していたが、2017年頃に商品についてメーカーとトラブルが発生、スムーズな商品供給に支障をきたしていたという。

新型コロナウイルスの感染拡大の影響により韓国からの受注がキャンセルとなり資金繰りが急速に悪化し、先行きの見通しも立たないことから倒産に至った。

4月には事業譲渡の知らせも

今年4月には、取引先宛てに「お客様への謝罪とご案内」と題する社長名での文書が届いていた。

書中には「ここ数年に於いて、お客様へ長期欠品により多大なご迷惑をお掛けしましたことを、この場をお借りして深くお詫び申し上げます」とあり「今後は若干の準備期間を経て、お客様とのお取引を事業譲渡会社であるA・ファミリー株式会社(令和2年4月8日設立・代表取締役 中上聡美)にてより一層の品質の向上等に取り組みながら、これまでの事業を継続し、商品を安定供給して参ります」と記されていた。

この案内通り、ブランド自体は倒産前にA・ファミリー株式会社に引き継がれたが、欠品は解消されていないため、A・ファミリーにも在庫がある商品とない商品がある。

ご参考:ブライ(BRY)の各種製品
※愛用品のある方へ。販売は在庫限りとなります

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