資生堂は、藤原憲太郎社長兼COO(最高執行責任者)が2025年1月1日付で取締役代表執行役社長CEO(最高経営責任者)に就任すると発表した。
魚谷雅彦氏が退任
現・取締役代表執行役会長CEOの魚谷雅彦氏は、2024年12月31日付で退任する。
2025年1月以降は資生堂グループのシニアアドバイザーとして携わり、取締役については2025年3月下旬の定時株主総会をもって辞する予定。
資生堂は2019年より5カ年にわたり、CEOの後継者育成計画(サクセッションプランニング)を進めてきた。
2022年11月10日の取締役会で藤原氏を次期CEO候補者として社長COOに選任。同時に、2024年12月末で魚谷氏が退任すると発表していた。この計画通り、新体制に移行することを7月30日開催の取締役会で決議して公表した。
“プロ経営者”から“生え抜き社長”へ
日本コカ・コーラの社長、会長を経て資生堂の社長、会長となり”プロ経営者”と称されることもある魚谷氏。それとは対照的に、藤原氏は新卒で資生堂に入社した生え抜きだ。
藤原氏は1966年12月21日生まれの57歳。岡山県で生まれ、 香川大学大学院の農学部を卒業して資生堂に入社した。
広島支店を経て、ヨーロッパに赴任しドイツ、パリに駐在。韓国資生堂および資生堂プロフェッショナル韓国の社長、資生堂中国の総経理を歴任し、2023年3月より社長兼COOを務めている。来年1月からは、世界約120カ国で展開するグローバル企業のトップとして舵を取る。
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文/大徳明子、岡田真麻