4名の女性経営者によるパネルディスカッションが行われた、一般社団法人プログレス(全国美容経営協会)主催の美容経営シンポジウム。
「女性リーダーによる成長戦略」をテーマに、広島市を中心に7店舗を展開するSTYLE(スタイル)の浅井真美社長は「女性ならではの目線を大切にしてほしい」と呼びかけた。
女性への共感が強みになる
会場は、東京・台場のグランドニッコー。2024年7月2日に行われたシンポジウムには、およそ800名が参加した。
STYLEの事業拠点は広島市。ショッピングモール内を中心に7店舗を展開し、45名のスタッフが在籍している。2024年6月で創業48周年を迎えた。
創業者の山下会長は実父。2023年に跡を継いだ。
1つ目のテーマは「男性経営者と女性経営者の目線の違い」。
現在も現場の第一線で働く浅井社長は「美容室に来店するお客さまは女性が多い。男性では気づきにくいポイントに共感し、おもてなしができる点は女性の強みだ」と語る。
また「お客さまだけでなく、女性スタッフの変化に気づけるのも女性経営者ならでは。朝礼前に体調不良に気づき、声をかけることもある」と話した。
ビジョンをもった女性を後押しできる存在に
「仕事における性差」をテーマに2つ目のディスカッションが行われ、浅井社長は「仕事に対する覚悟の差を感じる」と語った。
「弊社の店長はまだまだ男性が多い。今後は店長や幹部に女性を増やすべく、ビジョンをもってリーダーシップを取りたいと考えている女性を後押しできる社長でありたい」と話した。
女性ならではの接遇で付加価値の向上を
3つ目のテーマは「次世代の女性に向けたメッセージ」。
「私たちの仕事は女性を相手にする機会が多い。同じ女性ならではの共感力を強みに、付加価値を高めて上を目指してほしい」と浅井社長。
ビジョンを描くことも大切と言い、「ビジョンに向けてモチベーションを高めて仕事に取り組むことで、スキルアップにつなげてほしい」と語った。
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編集・文/大徳明子 文/松田竜太 撮影/布施景