全国理容生活衛生同業組合連合会(全理連)の中央講師会は2024年7月3日、「Hair Creation(ヘアクリエーション)2025」を開催した。
2025年のヘアトレンドとして、英語で「理解する」や「わかる」を意味する「UNDERSTAND(アンダースタンド)」を発表した。
2024.07.11更新(2024.07.09公開)
若者文化やアートに共感し理解する
1974年(昭和49年)にスタートした「全理連ニューヘア」の流れをくむ「ヘアクリエーション」。
2022年より「ヘアクリエーション ラ・セゾン」として開催していたが、今年から「ラ・セゾン」が取れた。会場も、東京・高田馬場のアリミノホールに移った。
この日に発表された「UNDERSTAND」は、多様性のある若者の文化を理解し、共感・共有することを目指して名づけられたという。
ユースカルチャーに興味のある若年層へ訴求
「UNDERSTAND」のヘアスタイルの特徴は、次の4つ。
◯ ロック&ユースカルチャーをテーマとした若い世代に好まれるヘアデザイン
◯ スクリューパーマ(スクパー)を取り入れた新しいパーマスタイル
◯ 日本人の黒髪を生かすヘアカラー
◯ 男性・女性とも春夏・秋冬の2つのヘアデザイン
メインターゲットは、ファッションや音楽などのユースカルチャー(若者文化)に興味のある高校生や専門学生、大学生。
若年層に焦点をあてたうえでさらに、ユースカルチャーに興味のある若者にしぼることでエッジの効いたトレンドヘアとして提案するもの。木下裕章幹事長が、テーマを「UNDERSTAND」にした意図や背景を解説した。
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スクリューパーマを取り入れた新スタイル
「UNDERSTAND」のデザインの要であるスクリューパーマは、根元を立ち上げてらせん状に巻くことで独特のウェーブ感を出す技術。
今年の秋冬(AW)スタイルとしては、全体にレイヤーを入れた丸みのあるマッシュウルフにスクリューパーマを合わせたデザインを提案した。
「従来の床屋というイメージにはないくらい、長さを出したデザイン」といい、若い女性も取り入れやすいヘアスタイルとなっている。
春夏(SS)スタイルは、髪の長さはやや短く、軽い印象に仕上げている。日本人の黒髪を生かすヘアカラーとして、秋冬と同じくハイライトを入れた。
「UNDERSTAND」スタイルを実演
会場には、全国から中央講師会のメンバー、全理連の各都道府県組合の教育部長が集い、「UNDERSTAND」の実演を熱心に見守った。
今後、それぞれの地域で組合員に技術指導を行い、全国の理容室に普及させる。
発表会終了後は、会場を移して、さらに詳細な実技研修会が行われた。また、YouTubeチャンネルで、動画も公開している。
秋冬スタイル
春夏スタイル
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編集・文/大徳明子、岡田真麻 撮影/高橋成自