日本美容サロン協議会(JABS=ジャブス)は2024年3月6日、東京・永田町の憲政記念会館で日韓調印式を執り行った。
美容師教育のカリキュラム開発や普及をになう大韓美容師会付設ビューティー産業研究所および韓国大手サロンJUNO HAIR(ジュノ ヘアー)と、日韓両国の美容業界がともに発展へ向けて協力するための覚書を交わした。
両国が協力し、美容業界の発展目指す
ビューティー産業研究所は、韓国の美容業界で初めての研究所として2012年に活動を始めた。
7万4000店のサロンが有料会員として加盟する社団法人大韓美容師会と連携し、美容分野の訓練課程や教材、学習法の開発など、教育事業において中心的な役割を果たしている。
JUNO HAIRは、韓国および海外に約180店舗を展開する大手サロン。
幹部を集めた読書会や充実した教育設備を備えた巨大な本社など、教育への熱心さでも知られる。
調印式では、日本美容サロン協議会から理事長の吉田靖志氏(順天堂大学医学部総合診療科研究室非常勤助教)、副理事長の岩田卓郎氏(エアーエンターテイメント代表)と谷口誠治氏(ハピネス会長)の3名が署名。
ビューティー産業研究所は所長のソン・ヨンウ氏、JUNO HAIRは代表のカン・ユンソン氏が署名した。
今回交わした基本合意に基づき、今後、さまざまな協力を模索していく。
議員勉強会に約100名が参加
調印式の前には「美容サロンに関する議員勉強会」が行われた。
うえの賢一郎会長、小倉將信事務局長(ともに衆議院議員)ら勉強会のメンバーを始め、厚生労働省の担当官、JABSの理事、アンバサダー、会員サロン、賛助会員のメーカーやディーラー代表ら100名ちかい関係者が参加した。
今回の勉強会のメインテーマである韓国の美容事情については、ビューティー産業研究所のソン・ヨンウ所長とJUNO HAIRのカン・ユンソン代表が講演を行った。
JABSは、議員勉強会や政府への陳情などロビー活動を行っている。コロナ禍には、美容師の声を取りまとめて政府に支援を要望した。
また、ここに端を発した提案により、美容師養成の在り方を議論する厚生労働省の検討会が立ち上げられ、昨年7月には、美容師免許国家試験「オールウェーブ試験」の見直しが決まるなど、精力的に活動を続けている。
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文・撮影/大徳明子 撮影/岡田真麻