パーソナライズ対応やサブスクリプションモデル(定期購入)の新ビジネスが続々生まれる中、ホームヘアカラーにおいても、パーソナライズな処方で定期購入という「COLORIS(カラリス)」が本日よりスタートしました。
美容室の強力なライバルになるかはわかりませんが、時流に乗ったサービスではありますので、こうした動きがあることをお届けしたいと思います。
Web上でカウンセリング、1万通り以上の組み合わせからセレクト
株式会社ストークメディエーション(東京都渋谷区、代表取締役社長:梅野祐樹)は2019年9月6日、“自宅で理想の髪色を実現する日本初のパーソナライズヘアカラー”をうたう「COLORIS(カラリス)」をリリースした。
カラリスは、Web上でのカウンセリング結果から選ばれるヘアカラー剤&トリートメントを消費者宅へ直接配送するというサービス。
現在の髪色や髪質、前回はいつ髪を染めたかなど11の質問に答えるだけで、一人ひとりに最適な処方のヘアカラーを1万通り以上の組み合わせから提案。ヘアーカラー後も、COLORIS専属美容師が継続的にサポートする。
通常購入は4,980円(税抜)で初回以外は送料がかかる。定期購入は20%オフの3,980円(税抜)で送料込み。定期購入の頻度は、2週間、4週間、6週間、8週間から選べる。
カラリスのセット内容は、次の通り。
・ヘアカラー剤:160mL
・トリートメント:30g(3日間分)
・キット:手袋、コームブラシ、ケープ、イヤーキャップ、カップ (※カップは初回のみ)
ストークメディエーションはヘアカラーについて「美容室で時間とお金をかけて染めるか、髪が傷むことを承知で低価格の市販品を使って自宅で染めるかの2択。ライフスタイルが多様化しているのにヘアカラーに関する選択肢はとても少ない」と分析。
さらに「なりたい髪色が同じでも個人差のある髪の状態によって最適な処方は異なる」ため、パーソナライズ処方のヘアカラーのサブスクリプションに需要があると踏んでいる。
COLORIS(カラリス)の特徴•仕組み
また「高級ヘアサロンの半額で、高級ヘアサロン仕上げのような艶やかな質感と思い通りの髪色が、自宅で簡単に実現できる」としており、次のような特徴を上げている。
(編集注:どのような考えをもって参入してくるのかを伝えたいため、読みやすくするための修正を除き、同社の主張についてはほぼ原文ままで掲載)
ヘアカラー
①一人ひとりの髪の状態に合わせて「高発色&ダメージレス」を実現
通常、ヘアカラーは「キューティクルを開いてカラーを入れる薬剤」と、「発色・ブリーチ力・ダメージをコントロールする薬剤」の2つを混ぜ合わせて使用する。市販薬は誰でも簡単に染められるように設計されているため、必要以上にキューティクルが開いてしまうことで髪や頭皮のダメージにつながる。
一方、カラリスは、カウンセリング結果に基づいて薬剤の量や強さを調整して提供するため、ダメージが最小限に抑えられ、キレイな発色が長持ちする。
また、カラーベースにおける油分の割合を最小限に抑え、水分の割合を最大限に高めた「ウォーターリッチ処方」を実現。塗料が水分にのって確実に浸透し、髪内部からクリアに発色。髪表面の皮膜感がなく髪への負担が少ないため、洗い流した瞬間からダメージレスな軽い指通りを実感できる。
②誰でもサロンクオリティで“染めムラ”なく染められる
カラリスは160mlと一般的な市販品に比べて大容量のため、ロングヘアーの人でも薬剤不足による色ムラを防ぐことができる。
また、美容師が使うものと同様のヘアカラーに必要な道具を付属しているため、誰でも簡単にヘアサロン品質のカラーリングが実現できる。
③ヘアサロン向けのヘアカラー剤を低価格で提供
カラリスは、ヘアサロン向けヘアカラー剤において国内最大手のOEM工場である資生ケミカルにて研究・開発・生産・品質管理を一貫して行っている。数多くのヘアカラー剤やトリートメントを手がける資生ケミカルと協業することで、高級サロン商品と同様に高品質な商品を実現。
また、ホームケアでもヘアサロンの技術力をカバーするカラーセットを開発することで、ヘアサロンでの技術料を抑え、お手頃でありながら自宅でサロン品質のカラーリングを実現できる。
④心地良いグリーンフローラル調の香り
ヘアカラー特有のツンとする匂いを最小限に抑え、自宅でのヘアカラーをより快適なものにする香調を加えた。
トップは、ビターオレンジやアップルなどを加えた爽やかなグリーンノート。ミドルは、ジャスミンやスズラン等のホワイトフローラル。ラストに、ムスクやアンバーが穏やかに続く。
トリートメント
トリートメントは、サロンでのケアと同等の代表的な4大有効成分を配合。
・ヘアカラーの色落ち防止、ダメージ補修効果のある「アミノ酸」
・毛髪や頭皮を保湿、保護する「コラーゲン」
・毛髪にハリコシを与え、肌荒れ防止にもなる「ケラチン」
・紫外線やヘアカラーで傷んだ髪を補修する「シルク」
出荷・配送
当日9:00までの注文は当日出荷。関東近辺は翌日着、その他は翌々日着で、ポストに投函。
美容室の直営、実店舗も視野に
D2Cのサブスクリプションモデルは顧客からのフィードバックを得やすく、処方のブラッシュアップに反映しやすい。カラリスの運営会社であるストークメディエーションも同様で、2020年3月に最初の改良リニューアルを計画しているという。
2021年には、自社が美容室を経営することを想定。さらに、対面販売を行うのか体験重視のショールームなのかは不明だが、カラリスの店舗をオープンする考え。オフラインへの展開も含め、サービスの拡大を視野に入れている。
株式会社ストークメディエーション 代表メッセージ
ポーラ・オルビス ホールディングスに10年勤めた経験をもとに、みなさまにとっていつまでも愛されるブランドを作りたいと思い、『COLORIS(カラリス)』を開発いたしました。
最高品質であるということはもちろん、ブランドコンセプトにもなっている「心に寄り添い、あなたらしくいられる色を、届けたい。それによってライフスタイルに彩りと余白を提供したい。」COLORIS(カラリス)にはそんな想いが込められております。
また、わたしたちはお客様と直接コミュニケーションを取れるD2C(Direct to Consumer)モデルの特性を生かし、お客様の声をもとに改善・成長するブランドでありたいと考えており、2020年3月には最初の改良リニューアルを計画中です。2021年には、自社美容室や店舗のオープン等、オフラインへの展開するなど、さらなるサービスの拡大をしてまいります。
<編集部より>
どのような主張をもって参入してくるのかを伝えたいと思い、読みやすくまとめるための修正を除き、主張に関わる部分はほぼ原文ままで掲載しました。
ただ「ヘアカラーは2時間以上の時間と1万円以上のコストがかかる美容室と市販品の2択。カラリスは半額」というアピールについては、シャンプー&ブローを含めてもヘアカラーの施術料が1万円を超えるサロンが大半とは言えないこと、さらに安価でスピーディーなヘアカラー専門店の台頭も著しいことから、1万円以上という表現を削除しています。
こうした点を突いて「業界をわかっていない」というのは簡単ですが、参入企業を批判したところで、第2、第3の企業が現われるだけではないでしょうか。
パーソナライズ対応、サブスクリプションモデル、D2C・・・。世の中で注目されているビジネスを美容業界でと考える企業が現れるのは何ら不思議なことではありません。
どのように対応して差別化するのか、あるいは協業が可能なのか。編集部でも、さまざまな変化をキャッチアップしていきたいと思います。
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