サステナビリティやSDGsの考え方が広まり、美容業界でも少しずつ賛同する動きが出てきています。しかし、具体的には何をすればいいのかわからないという美容室も多いのが現状ではないでしょうか。
そんな中、長年さまざまな形でサステナブル(持続可能)な活動に取り組んでいるのが渋谷の美容室「Hair salon SAVOIA(ヘアーサロン サボイア)」です。ヴィーガン&オーガニックの製品を取りそろえ、予約サイトに「SDGs活動プラン」を用意し、毎月NGO団体に寄付をするなど、活発に活動しています。
そこで今回はオーナーの岡本進さん、若手スタイリストのAYUMIさんにSAVOIAの取り組み、そして理念に共感するというサステナブル ビューティケア ブランド「オーセンティック ビューティ コンセプト」についてお話をうかがいました。
目次
①渋谷の真ん中にあるヴィーガン&オーガニックサロン
渋谷駅の西口から徒歩6分という好立地にサロンを構える「Hair salon SAVOIA(ヘアーサロン サボイア)」。
ビルの階段を上ると、緑がいっぱいの広々としたテラスが目に飛びこんでくる。テラスからはさわやかな風が吹きこみ、渋谷の真ん中にいることを忘れさせるほどだ。
SAVOIAでは「ヴィーガン&オーガニック」を前面に打ち出し、シャンプーからトリートメント、ヘアカラー剤、スタイリング剤まで、可能な限りヴィーガンやオーガニックなものを使用している。
本来、オーガニックとは有機栽培の意味だが、それだけにとどまらず、化粧品の分野では香料・防腐剤・着色料などの化学物質を使用していないものという意味でも使われている。また、ヴィーガンは、卵や乳製品を含む動物性成分を一切使用せず、動物実験も行っていないことが条件となる。
「髪をきれいにすることで環境が良くなる循環をつくりたい」、それがオーナーの岡本さんの願いだ。
②手荒れの悩みがきっかけに
岡本さんがSAVOIAをオープンしたのは2007年のこと。美容学校を卒業後、新卒で名門サロンSHIMAに入り、代官山で10数年働いた後に独立した。
岡本さんがオーガニックやヴィーガンに興味を持ったのは、スタイリストを始めた頃、手荒れに悩んだことがきっかけだった。
薬剤による手荒れに悩む美容師はとても多く、そのことで美容師を辞めてしまう人もいる。「もっと手や髪、頭皮にいいものはないかといつも思っていました」。
岡本さんは美容に関する展示会に足繁く通い、徐々にオーガニックやヴィーガンの商材を見つけていく。ヴィーガンのヘアカラー剤やヘアケアアイテムがすべて揃うようになったのは2023年に入ってからのことだ。
もともと海と自然が大好きで、環境保護活動に関心を持っていた岡本さんは、サロン発で何かできないかと模索していた。
「SDGsという言葉が日本で浸透したのは5年ぐらい前でしょうか。スタッフは最初よくわかっていなかった感じです。今は勉強会などを通じてスタッフの意識も高まり、ようやくやりたかったサロンのスタート地点についたような感じですね」
③「オーセンティック ビューティ コンセプト」との出会い
オーナーの岡本さんが「オーセンティック ビューティ コンセプト」を知ったのは、ヴィーガンのヘアケアアイテムを探しているときのこと。
原材料も容器もサステナブルなものを採用し、飾らずに、ありのままのオーセンティック(本物)な美しさを追求するというコンセプトに深く共鳴し、2022年の秋から本格的に導入した。
AYUMIさんも「コンセプトがすごく好きです。使っていたら環境のためになっている、というところもSAVOIAに合っていていいなと思います」と話す。
オーセンティック ビューティ コンセプト
OUR BELIEFS(私たちの信念)
PURE FORMULAS
「何を入れるか」と同じくらい大切なのが、「何を入れないか」。オーセンティック ビューティ コンセプトの製品はすべてヴィーガンで、硫酸塩(硫酸系界面活性剤)、パラペン、シリコーンを一切含みません。品質にこだわり髪に心地よいものを丁寧に選び抜いています。
NO-FILTER ATTITUDE
自分を偽って見せるためのフィルターは必要ありません。自分に正直でいることで、一人ひとりの持つキャラクターが、内なる美しさやその人らしい魅力を引き出してくれるはずだからです。
AUTHENTIC HAIR
頑張らなくていい。パーフェクトじゃなくていい。ゴールは、すでに持っている美しさを活かすこと。素のままの質感を大切にする、いままでとの違いを感じてみてください。
MINDFUL EXPERIENCE
忙しい日常や周りからの喧騒から離れて、自分自身と向き合いバランスを取り戻す時間を。心の奥底にいる自分とつながることで、本来の自分らしさが溢れ出てきます。