ヘアサロンからゼロカーボンを目指すb-ex(ビーエックス)の「グリーンプロジェクト」。2023年2月21日、ヘアケアブランド「O’right(オーライト)」の取扱いサロン向けに第2回グリーンサミットを開催した。
ヘアサロンからゼロカーボン目指す
「グリーンプロジェクト」は、2021年9月の台湾・オーライト社との資本業務提携をきっかけにスタート。原材料の調達から製造、輸送、販売・消費、廃棄・リサイクルまでのすべての過程において、CO2排出量が±0となるゼロカーボンをヘアサロンから目指す取り組みだ。
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この日は、国内外のサステナブルな情報を発信するWEBメディア「ELEMINIST(エレミニスト)」と共催し、「グリーンプロジェクト」や環境問題への理解を深める「グリーンサミット」をオンラインとオフラインで同時開催。
昨年3月の発足発表会以来となる2回目のイベントには、リアルで40人超、オンラインで50人程度が参加した。
20周年を迎えたオーライト
オーライト社のスティーブン・コー代表も台湾から駆けつけ、同社が取り組む「グリーン革命」や最近の活動を発表した。
昨年、オーライトは20周年の節目の事業として氷河の融解が進む北極・グリーンランドを取材。会場では「MELTING GREENLAND(メルティンググリーンランド)」と名付けられた映像のダイジェスト版が放映された。
コー代表は、急激な環境破壊が進む窮状を訴えながら「皆さんと頑張ってよりよい世界をつくっていきたい。ぜひそれぞれの専門分野で、ゼロカーボンに向かって力を尽くしていただければ」と呼びかけた。
「エシカルなことって?」テーマにトークショー
続いて行われたトークショーには、「エレミニスト」でエシカルディレクターを務める中川原圭子さんと美容専門紙「CYAN(シアン)」の創刊編集長である鈴木暁さんが登壇。
「世界を取り巻く環境の変化 エシカルなことってなんだろう」をテーマに、トークを繰り広げた。「エシカル」とは「道徳・倫理」という意味を表す言葉で、「エシカル消費」は社会や環境、人に配慮した消費行動のことを指す。
中川原さんは「日ごろから“エシカル”っていう選択を、判断基準の真ん中に置いて生活している」という。
ヘアサロンを選ぶ際も、検索サイトでは「オーガニック」や「エシカル」をキーワードにしているといい、「“エシカル”という共通言語で話せたり、カウンセリングができたり、オーガニックの知識がある美容師さんがいるというのは、私のような人が増えている中で必ず武器になると感じている」と話した。
一方、編集業のかたわら、札幌でトータルビューティーサロンを創設し、美容室のコンサルティング業やコスメの開発にも取り組む鈴木さん。「オーライトの使用をきっかけに、エシカルな会話がどんどん膨らんでいったら気持ちいいですね」と身近なところから輪を広げていくことを提案した。
COP28に参加意向
最後は、b-exの福井敏仁代表取締役社長が今後の展望を語った。
今年もSDGsに積極的に取り組み、12月にはアラブ首長国連邦(UAE)のドバイで開かれる国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)にプレゼンテーターとして参加する意向。
2年目に突入するグリーンプロジェクトについては、「グリーンパートナーサロン向けのグリーンセミナーも積極的に展開していきたい。皆さんに協力いただきながら精一杯進めていく」と力強く話した。
→ 「O’right(オーライト)」の商品をチェック(EC)
編集・文/大徳明子 取材・文・撮影/杉野碧