2023年1月11日から13日の3日間、東京ビッグサイトで「ヘアケアEXPO」が初開催されます。
シャンプー・トリートメント、ヘアカラー、スタイリング剤、育毛・発毛など、ヘアケア製品が一堂に会するこれまでになかった専門展。化粧品分野では日本最大級の展示会「COSME Week TOKYO(コスメウィーク東京)」内で実施されます。
記念すべき第1回の見どころについて、RX JapanのヘアケアEXPO事務局長・細野圭氏にお話をうかがいました。
ヘアケアが“主役”
── ヘアケアEXPOはコスメウィーク東京内で開催されますね。どのような展示会ですか?
コスメウィーク東京は、化粧品業界で日本最大※の展示会です。
原料やOEM・販売手法まで、川上から川下まで見られる展示会として、ヘアケアEXPO以外にも5つの専門展が同時開催されます。
その中でもヘアケアEXPOは、ヘアケアに特化した専門展です。
サロンの差別化や付加価値をつけるためのヒント探しや、製品選定に役立てていただける内容になっています。
※同種の展示会との出展社数、製品展示面積の比較
COSME Week TOKYO
6つの構成展
化粧品開発展(第13回)
国際化粧品展(第11回)
美容・健康食品EXPO(第6回)
国際エステ・美容医療EXPO(第3回)
化粧品マーケティングEXPO(第2回)
ヘアケアEXPO(第1回)
── 開催が決まってからの反響はいかがですか?
今までコスメウィーク東京に出たことがなかった企業様からも、たくさんのお問い合わせをもらっています。
皆さんおっしゃるのが、「これまでどの展示会でもヘアケアは主役ではなかったけれど、今回は我々が主役になってとてもうれしい」ということ。
やはり、そういった場が求められていたんだな、と強く感じましたね。
── ヘアケアEXPOには、何社が出展するのでしょうか?
初回から約50社もの企業様に出展いただきます。
美容室は全国に25万軒以上あり、1軒ずつ回っていくのはとても大変ですが、展示会であれば効率的にアピールすることができます。
ニーズがマッチし、「初めてだけど参加してみよう」と思っていただけたのだと思います。
ヘアケア製品メーカーと美容室、双方の声を形に
── ヘアケアEXPOは「美容業界の要望にこたえて開催する」ということですが、実際にどのような声が寄せられたのでしょうか?
大きく2つあります。
まず1つ目は、出展するヘアケア製品メーカー様から。「国際化粧品展(COSME TOKYO)」という化粧品そのものを扱う展示会や、原料・容器・OEMをクローズアップした「化粧品開発展」があるのですが、ヘアケア製品が年々増えているんです。
「美容室をはじめ、新たなチャネルを開拓する場がほしい」という声が多く寄せられていました。
── これまでヘアケアに特化した展示会はあまりなかったので、貴重な場になりますね。
そうなんです。
もう1つは、来場者側の美容師様、美容室経営者様からの声ですね。
他のサロンとの差別化や、付加価値をどういう風につけていくか、というのはサロンの大きな課題です。
そして、それを解決する製品やサービスを皆さんずっと探している。「そういったものが出るような展示会であればぜひ行ってみたい」という声も多くいただいていました。
出展社様と来場者様、双方の声が高まってきたことを受けて、開催を決めました。
日本初上陸企業や注目製品が多数
── 改めて、見どころを教えてください。
大きく3つあります。
1つ目は、注目の新商品が多数あり、一度に比較や検討ができること。
2つ目に、美容室経営やブランディング、トレンドなどを学べるセミナーを併催すること。
3つ目が、同時開催されている他の展示も見に行くことができ、美容室の新たなオプションメニューの検討や店販の選定にも最適だということです。
── ヘアケアEXPOで注目の商品をいくつか教えていただけますか?
そうですね。たとえば、マイクロバブル・ジャパン様のナノバブル発生装置。
マイナスの電荷を帯びた炭酸の2000分の1以下のナノバブルを発生させて、毛穴の細部から汚れを吸着、除去できる装置です。
会期3日目の1月13日には、grico代表のエザキヨシタカさんがナノバブルの活用法を紹介するセミナーも行われます。
── シャンプーなどの水物ではいかがですか?
エシカルビューティー様の「ヘアー&ボディソープ」も注目です。
「オリエンステラ ジェンマ オーガニック」は、コスモスオーガニック認証を取得した正真正銘のオーガニックシリーズ。「ヘアー&ボディソープ」は、シャンプーとしてもボディウォッシュとしても使えます。
また、strainia JAPAN(ストレーニアジャパン)様の「ケアストレートセラム」も必見です。
ストレーニアは、「自分の髪を好きになる」をコンセプトとしたクセ毛ケアブランド。この開発には、サロン専売品の商品開発を70年以上行っている老舗メーカーが協力しています。
── バラエティ豊かで楽しみですね。日本初上陸の企業はどんなところがありますか?
コロナ禍ということもあり、これまでなかなか出展できなかった初上陸の企業様がいらっしゃいます。
イタリアの美容家電メーカーGA.MA(ガマ)様のドライヤーや、ドイツのブラシ専門メーカーKELLER(ケラー)様のヘアブラシなど、注目の製品がめじろ押しです。
セミナーテーマは「今後の美容室が考えるべきポイント」
── 会期中に毎日行われる経営セミナーも注目ですね。独自の“プロダクション型経営”に取り組むCHAINONの坂口貴徳さん、モール型サロンのTHE SALONSを運営する清水秀仁さんと髙原卓玄さん、美容師一人で年商1億円を達成したDIAの西川高弘さんと豪華な顔ぶれです。
経営セミナーは、美容師さんへのヒアリングであがってきた「今後の美容室が考えるべきポイント」をテーマに考えました。
一つ目のポイントは、差別化。美容室がどういう風に違いを見せていくかについてです。
もう一つは、働き方やマーケティングなど、ほかの業界では少し前から始まっていることを美容業界でも考えていかないと生き残っていけないということ。
講師の皆さまには、そうした観点からお話しいただく予定です。
■ 注目のサロン経営セミナー
◎1/11(水)坂口貴徳氏(CHAINON)
◎1/12(木)清水秀仁氏&髙原卓玄氏(THE SALONS)
◎1/13(金)西川高弘氏(DIA)
700社が出展「1日では足りない」
── コスメウィーク東京内で同時開催される展示会を回遊できることも魅力の一つですね。全体の出展企業の数、来場者の見込みはどのくらいでしょうか?
前回から一気に200社ほど増えて、約700社が出展します。この2年間はコロナの影響があり、今回も完全復活とはいかないものの、海外勢は20カ国から150社ほどの企業が集まりました。
また、国内外あわせておおよそ3万人の方々が来場される見込みです。
── 招待券が、今回から紙ではなくデジタル化したとうかがいました。
そうですね、今回からインターネットでのオンライン申込みのみになります。
公式HPから1分程度で登録ができ、そのまま会場に来ていただければ受付完了です。知り合いの美容師の方にも簡単に転送していただけるので、より簡単に、手軽にお越しいただけると思います。
── 最後に、美容師さんへメッセージをお願いします。
美容機器やコスメ、集客ツールなど、美容室経営者の方にとって、今後のオプションメニューの開発や集客アップにつながる製品が多数出展されます。
全部を回るには、とても1日では足りない規模感です。ぜひ3日間通して、ご来場ください。
取材/大徳明子、杉野碧 編集・文/杉野碧