2022年9月19日に逝去した綾小路竹千代氏(本名:長澤剛/ACQUA会長)のお別れの会が、11月14日、ベルサール渋谷ガーデンでしめやかに執り行われた。
ACQUAの赤いバラを献花
美容師、メーカー、ディーラー、ACQUAのお客さま、多くの人が故人をしのび、献花台に赤いバラを捧げた。
実行委員長を務めた青山正幸氏(ACQUA代表取締役)によると、綾小路氏のこだわりであった「ACQUAのロゴに使われている口紅を意味する赤」にちなんだものだという。
長女・和音氏による「綾小路竹千代物語」
献花台正面に設けられた大スクリーンでは、綾小路氏の長女で映像クリエイターの長澤和音氏が制作したドキュメンタリー映像「綾小路竹千代物語」が流された。
会場に掲出された妻・千誉氏と和音氏のメッセージによると、今年2月、還暦を迎えた矢先に下咽頭がんが見つかり、4月には声帯を摘出することになったという。
その手術の前に「声を形にしてほしい」との願いを受け、3月に撮影したのが「綾小路竹千代物語」。
「多面的に父を描きたかった」という和音氏により、綾小路氏のインタビューを中心に、青山氏を始めとするACQUAの新旧メンバー、知己、家族らが綾小路氏について語る様子が収められている。
「当初、手術後復帰することを目標に制作していたため、結末が変わり、どうしても悲しみが襲いますが、父の人生・言葉をこうして形に残せたことをとても嬉しくおもっております。(中略)一人でも多くの方にこの映像が届くことを願っておりまして、是非SNSや、お知り合いの方にQRコード・リンクをご共有いただけますと幸いです」(和音氏)
▽綾小路竹千代物語=https://youtu.be/ErZu48ECBEM
トレードマークの帽子やハサミも
会場には、綾小路氏のトレードマークである帽子、愛用のハサミやブラシ、寄せ書き、書籍、ヘアショーのパネルなどが並び、在りし日の姿を思わせた。
綾小路竹千代氏の略歴
1962年
京都・西陣に生まれる
1978年(16歳)
高校2年、アルバイトで美容業界へ
1985年(23歳)
上京、ZUSSO入社
1989年(27歳)
ACQUAの前身となるOPERAがオープン
1994年(32歳)
青山正幸氏らとACQUA設立。カリスマ美容師ブームをけん引
1997年(35歳)
全国7カ所を巡るジャパンツアーを敢行。日本武道館初の単独ヘアショーでファイナルを飾る
1999年(37歳)
フジテレビ系列カリスマ美容師対決番組「シザーズリーグ」に参加
2008年(46歳)
NHK総合テレビ マイスター魂「ヘア・綾小路竹千代」に出演
2018年(56歳)
ACQUA会長に就任
2022年(60歳)
9月19日永眠
取材・文・撮影/大徳明子