ホットペッパービューティーは、予約時のオンライン決済機能「スマート支払い」を2023年1月31日より導入する。
キャンセル料の自動引き落としやキャンセル料率の自由な設定ができ、無断キャンセルの抑止力として期待がかかる。
予約時に支払い方法を選択
年間予約件数1億5748万件と、国内最大規模を誇るヘアサロン、リラク&ビューティーサロンの検索・予約サービス「ホットペッパービューティー」。運営元のリクルートは、2023年1月31日よりついに、ヘアサロンでのオンライン決済機能をスタートすると発表した。
ヘアサロン以外のリラク&ビューティーサロンについては、2024年春より対象となる。
「スマート支払い」は、お客さまがホットペッパービューティーでの予約時にクレジットカード登録し、サロンでの会計時にレジを介さず決済完了できる機能。
お客さまは予約時に「現地支払い」または「スマート支払い」から支払い方法を選択する。
施術当日のメニュー変更もできる。決済処理はサロンでの施術後に行われる。
キャンセル規定の設定可能に
現金でのやり取りが減り、会計処理やレジ締め作業の効率化が図られるのはもちろんだが、スマート支払いの導入で期待できるのが、無断キャンセルの減少だ。
「無断キャンセル」「当日キャンセル」「来店前の日数を指定してのキャンセル」の3種類それぞれに、キャンセル料の有無とキャンセル料率を設定できる。
「スマート支払い」のキャンセル規定
①無断キャンセル
②当日キャンセル
③来店前の日数を指定してのキャンセル
(例:来店日の2日前から1日前までのキャンセル)
※キャンセル料率はサロンが自由に設定できる
キャンセル規定を設定すると、お客さまの予約内容確認画面で規定が表示される。
その後、お客さまが予約履歴からキャンセルした場合、設定したキャンセル料がクレジットカードから自動で引き落とされる。
なお、「当日体調が優れないなど何かある時は相談してほしい」などのメッセージは、特記事項として表示が可能。事前に電話などでご連絡いただいたお客さまのキャンセル料請求は、取り消すこともできる。
検索で「スマート支払い」絞り込みも
また、ホットペッパービューティーでは、「スマート支払い対応店舗」として表示される。
こだわり条件で「スマート支払いOK」を選択すると、「スマート支払い」対象サロンの検索が可能になる。
導入費も月額固定費も0円
スマート支払いの利用には、サロンボードから申し込みが必要。その際、リクルートが提供する業務・経営支援サービス「AirID」への登録が必須となる。
コストについては、導入費と月額固定費どちらも0円。
決済手数料はVISA、マスターカード、アメリカンエクスプレスが3.24%。JCB、ダイナーズクラブは3.74%と業界最安水準となっている。
サロンとお客さまの双方にメリット
ホットペッパービューティーアカデミーの調査によると、「(美容サロンにおける)オンライン決済サービスの利用意向」として、男女合わせて7割以上が「利用してみたい」という結果になった。
オンライン決済のメリットとしては、「施術後に会計なしですぐに退店可能」や「事前に支払金額が分かって安心できる」などの意見が多く寄せられたという。
特にコロナ禍では「現金でのやりとりを控えたい」という背景もあり、オンライン決済のニーズは今後も高まっていきそうだ。リクルートの販促領域プロダクトマネジメント室(飲食・ビューティー)の荻野理彦室長は「美容サロンと利用者の方々のニーズに応えることができれば」とコメントしている。
文/杉野碧