LINEミニアプリには電子カルテ機能もあり、施術内容を手描きのように記録したり、写真で保存したりできる。MASHUでは紙での管理から移行し、DXを実現した。
「紙のカルテを保管し、お客さまの来店時に探して出す作業には一定の時間がかかります。また、複数店舗を利用しているお客さまについては店舗間でFAXを送っていました。電子カルテはそういった手間が一切なく共有できます。MASHUでは待遇改善のためにも、人時生産性(従業員1人が1時間働く際の生産性)を重視してきました。DXを進めることでスタッフの負担が軽減し、本来の業務に注力できます」
さらに、MASHUの新ブランド「suntieMn(サンティエムン)」では、LINEミニアプリを活用することで、現金なしの完全キャシュレス決済を実現している。
「お釣りの準備が不要になり、開店準備のタスクを減らせました。始業30分前の出勤にできるので、働き方改革の一環として今後も進めていきたいですね。最初は戸惑うお客さまもいらっしゃいますが、丁寧に説明すると利便性を感じていただけています」
こうした様々な努力が実を結び、MASHUの再来店率は驚異の91.9%となった。一生涯安心して通い続けられる美容室を目指した「~ Life with MASHU~ MASHUと共に人生を」というフィロソフィーを体現するかのような数字だ。
美容師がお客さまと会えるのは数カ月に一度。しかし、会えない期間もLINEを介してコミュニケーションをとることができる。社会全体でDXが進むなか、日常生活に浸透しているLINEを利用したLINEミニアプリやLINE公式アカウントは、美容室とお客さまとの関係性をより深めるスタンダードなツールとなっていきそうだ。
中島 盾
株式会社MASHU 企画広報部 部長/オフィス室長
NAKAJIMA JUN/美容師としての勤務を経て、2009年に株式会社MASHUへ入社。オフィス室長として人財開発、採用人事に従事。2017年より企画広報部部長としてWEB集客事業を担当。2018年8月よりLINE公式アカウントを活用したCRM事業を企画し、美容室におけるDXを推進している。
■ 取材協力
株式会社 MASHU
▽大阪市天王寺区下味原町 3-9 下味原BWIビル5階
▽公式サイト=https://mashu.jp/
■ 提供
LINE株式会社
→ エクシードシステム株式会社が開発・提供する「SalonAnswer|サロンアンサー」のLINEミニアプリについて詳しくはこちら
編集・取材・文/大徳明子 撮影/漆戸美保 ※図表は「LINE LOCAL DAY 2022」MASHU登壇資料より引用