LINEの法人向けサービスの運用において、着々と結果を出しているMASHU。
LINEミニアプリの導入以降、LINE公式アカウントの友だち追加のペースが上がり、POSデータとユーザーのLINEのユーザーIDがひもづいた顧客数もわずか4カ月で1万人を超えた(ユーザーの許諾を得た情報のみ、ひもづけ可能)。
同時に、LINE公式アカウントの友だちも5000人以上増えて約2万人となっている(数値はいずれもMASHU調べ)。その影には、10年以上前から採用しているというビューティ・コーディネーターの活躍があった。
「ビューティ・コーディネーターは専任で12名いるのですが、LINEミニアプリでポイントが貯まることや予約の日時確認ができること、クーポンやお役立ち情報がLINEで届くことなど、お客さまのベネフィットを具体的に伝えてくれています。LINEミニアプリの操作方法に難しさを感じるお客さまには一緒に操作するなどして、きめ細かく対応しています」
その結果、美容室を訪れる6割以上のお客さまがLINEミニアプリを利用しており、2022年内に8割の利用率を目指しているという。
「MASHUでは新規客へのファーストカウンセリングはビューティ・コーディネーターが行い、髪の悩みにとどまらず、お客さまの理想像や目的もお聞きします。信頼関係を作りながら、時には人生の目標を聞くなど踏みこんでいくこともあります。お客さまの満足度を高めてくれる心強い存在です」と、中島さんは厚い信頼を寄せている。
コミュニケーションのプロであるビューティ・コーディネーターは、顧客とのコミュニケーションを深めるLINEミニアプリのナビゲーターとして、まさにうってつけの存在だ。
実はMASHUでは、20年以上前からオリジナルシャンプーを製造、販売している。
2022年5月にリニューアルした独自のヘアケアシステム「oooit(オーイット)」は、美容室でのトリートメント施術と自宅でのホームケアの両面で美髪をサポートするというもので、oooitによって〝美髪のサロン″として認知が広まり、新規客の来店動機にもなっているほどだ。
このoooitを始め、メーカーのサロン専売品などを店販品として扱っているが、2022年3~5月度の購買単価は前年同期に比べて7.6%もアップしたという。
きめ細かいカウンセリングを通じてお客さまと目標を共有するなどの努力の積み重ねによるものだが、LINE公式アカウントのリッチメニューからの導線強化も大きい。
リッチメニュー内で、自社の「オンラインショップ」への導線を設けたり、髪の悩みから適したアイテムが選べる「診断コンテンツ」を提供したりと工夫が光る。
「診断コンテンツは、これまで話しにくかったお悩みを解決するきっかけになっているようです。お客さまが診断を面白がって試してくださっているので、手応えを感じています」。
また、LINEミニアプリ上で管理できる自社独自のポイントプログラムが、店販商品の購買意欲を高めている。
「美容室での施術でたまったポイントを商品購入に使っていただけるのでお得感があります。以前は、外部の共通ポイントを利用していたのですが、コンビニやドラッグストアなど、別の場所で利用されてしまうこともありましたし、手数料もコストになっていました。今は、発行したポイントをすべてMASHUで使っていただけるのでお勧めしやすくなりました」
LINEミニアプリのポイントプログラムは、POSシステムと連携しているため、会計をするだけで自動的にポイントが貯まる。
紙のポイントカードを出したり、スマホでバーコードを読み込んだりする必要がないため、美容室もお客さまも余分な手間がかからない。