酸素カプセルやサウナの効果は?
「ベッカムカプセル」で一躍有名に
疲労回復といえば「酸素カプセル」も有名だと思います。2002年の日韓ワールドカップ開催時に、イングランド代表のデビッド・ベッカム氏が「ベッカムカプセル」と呼ばれる酸素カプセルを使用したことで、日本でも一躍有名になりました。
ただし、酸素カプセルで疲労回復ができるエビデンス(根拠)は少ないです。酸素カプセルには治療機器として使われるものと、健康機器として使われるものの2種類があります。医療機関で治療機器として使う「高気圧酸素カプセル」はエビデンスがあり、ベッカム氏も骨折の治療のために酸素カプセルを使用しました。
一方、市販されている健康機器としての酸素カプセルは、本当に疲労回復の効果があるかはわかりません。ただ、リラックス効果などはあるのかもしれませんね。閉所恐怖症の方や耳抜きが苦手な方は注意してください。
サウナはなぜリラックスするの?
道具というには大きすぎるかもしれませんが、いま大流行しているのが「サウナ」です。サウナには自律神経を整えるリラックス効果があります。
熱いサウナで交感神経を優位にした後、外気浴などで休息すると副交感神経が一気に優位になります。副交換神経は、血管拡張、筋肉の弛緩などの機能があり、リラックスしているときに活発になる神経です。サウナ、水風呂、休息のセットを行うことで、大きなリラックス効果が得られます。
疲労回復について医学的なエビデンスが多いわけではありませんが、リラックスが疲労回復につながることもありますので、興味のある方は自分の身体に合った形で試してみてください。
疲労回復を阻害する「3つ」のもの
道具の話からは外れますが、疲労回復を阻害するのが「喫煙」です。これは研究によって証明されています。
喫煙は、呼吸機能や心肺機能など多くの身体機能に悪影響を及ぼします。「百害あって一利なし」という言葉がぴったりです。タバコにはリラックス効果があるという人もいるかもしれませんが、身体にはリラックス効果は起きていません。
「アルコール」と「カフェイン」も疲労回復には良くありません。カフェインは疲れているときに摂取することがあるかもしれませんが、一時的な効果があるものの、本来の疲労感とギャップを広げてしまって逆に疲労をためてしまうことにつながります。
疲労回復を阻害するものの摂取を避けつつ、これまで紹介してきたように睡眠の質を高め、栄養のあるものを摂取し、道具などを利用することで、疲労を効果的にリカバリーできるのです。
今日のまとめ
今回は道具による疲労回復についてお伝えしました。疲れた身体を回復させたい時に、参考にしてみてください!
そして、これまで36回にわたってお送りしてきた『バズーカ岡田の最強ストレッチ&エクササイズ』は今回で最終回です! これまでお伝えしてきたストレッチ、エクササイズ、トレーニング、食事の仕方、ジムの選び方、疲労回復の方法を参考にしつつ、理美容師として一生働き続けられる身体を手に入れてください!
以上、バズーカ岡田でした!
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バズーカ岡田(岡田隆)
日本体育大学体育学部教授/理学療法士
日本オリンピック委員会科学サポート部門員/日本ボディビル&フィットネス連盟ジュニア委員長/株式会社ジムガレージ取締役
1980年生まれ、愛知県出身。日本体育大学体育学部卒業、日本体育大学大学院体育科学研究科修了(体育科学修士)、東京大学大学院総合文化研究科単位取得満期退学。トレーニングは「心と体を鍛えるもの」をポリシーに、自らも選手・ボディビルダーとして活動しつつトレーニングを指導。骨格筋評論家として「ホンマでっか!?TV」などメディア出演多数。自身がプロデュースするジム「STUDIO BAZOOKA」、ボディケアスタジオ「ACTIVE RESET」を運営。
▽STUDIO BAZOOKA=studiobazooka.com
▽ACTIVE RESET=activereset.com
▽YouTube=バズーカ岡田の筋トレラボ
監修/岡田隆(バズーカ岡田)、八角卓克 構成・編集・取材/大徳明子 取材・文/大山くまお 撮影/上米良未来