マグネシウムはミネラルの一種です。名前は聞いたことがあっても、どんな風に身体に役に立っているかは知らない人が多いかもしれません。
マグネシウムはエネルギーの代謝を助けてくれる栄養素です。特に炭水化物(糖質)の代謝を助けてくれます。そのほか、体温や血圧、ホルモン分泌の調整をするなど、生命維持のために重要な役割を担っています。
マグネシウムが足りないと、心疾患、糖尿病、高血圧、骨粗鬆症のリスクが高まります。また、マグネシウムが不足すると手足がつりやすくなったり、痙攣しやすくなったりします。筋肉の疲労を回復するにはマグネシウムが必要なのです。
日本人は慢性的にマグネシウムが不足していると言われています。マグネシウムは糖質の代謝に使われますが、食生活が欧米化して糖質を口にすることが増えたため、代謝に使われるマグネシウムが足りなくなっているのです。発汗でもマグネシウムは減ってしまうので、汗をよくかく人は意識的にマグネシウムを摂るべきでしょう。
マグネシウムが多く含まれるのは海藻類です。クルミや納豆などにも多く含まれています。そばにも多く含まれるので、ワカメを追加したそばなどはボディメイクにもマグネシウム不足にもぴったりでしょう。
私のYouTubeチャンネル「バズーカ岡田の筋トレラボ」でも、そばを猛烈プッシュした「絶対食べろ!これを食べるとめちゃ体重減ります!」の回が大人気で、190万回ほど再生されているので、ぜひ見てみてください。
また、マグネシウムは経皮摂取もできるといわれており、マグネシウムが含まれているバスソルトなども販売されています。マグネシウムは食べ物から摂るのが基本ですが、バスソルトなども活用するとよいでしょう。
日本人がマグネシウム不足に陥っているのは間違いありませんが、過剰摂取には注意が必要です。マグネシウムを過剰摂取するとお腹をくだしてしまうので、注意してください。
テアニンという栄養素は、心身をリラックスさせる効果があります。お茶のうまみに関するアミノ酸の一種で、お茶を飲むと「ほっとする」のはテアニンの効果によるものだと考えられています。ちなみに、お茶の渋みに関する成分がカテキンです。
テアニンは交感神経を抑制するので、疲労感の軽減と睡眠の質を向上させてくれます。リラックスに有効な栄養素として近年注目されています。
テアニンはお茶に含まれていますが、お茶にはテアニンと一緒に交感神経を高めるカフェインも入っているので、お茶を飲むとテアニンとカフェインの効果が同時に出てしまい、リラックスは難しいと思います。
最近はテアニンが入っているチルアウトドリンクもありますので、興味がある人は試してみてください。また、チルアウトドリンクには、ヘンプシード(麻の実)が含まれていることもあります。ヘンプシードは、食物線維が豊富でありスーパーフードとして最近注目を集めていますね。
今回は栄養素による疲労回復についてお伝えしました。より良い睡眠をとるための参考にしてください!
そして次回、第36回「疲労回復の方法/道具編」で連載はいよいよ最終回となります! 公開は9月13日(火)です。残りわずかとなりますが、よろしくお願いします!
以上、バズーカ岡田でした!
\バズーカ岡田さんへの質問を大募集/
ビュートピアでは「バズーカ岡田さんへの質問大募集 & 理美容師さんの健康状態アンケート」を実施中です!
ご協力いただいた方の中から抽選で、読者プレゼントを差し上げます!
■ 連載
→ 「バズーカ岡田の最強ストレッチ&エクササイズ」の記事一覧を見る
■ 前回の記事
→ 34.【疲労回復の方法/睡眠編】生涯理美容師の身体づくり!バズーカ岡田の最強ストレッチ&エクササイズ
■ 読者アンケート
→ バズーカ岡田さんへの質問大募集 ※抽選で豪華プレゼント
バズーカ岡田(岡田隆)
日本体育大学体育学部教授/理学療法士
日本オリンピック委員会科学サポート部門員/日本ボディビル&フィットネス連盟ジュニア委員長/株式会社ジムガレージ取締役
1980年生まれ、愛知県出身。日本体育大学体育学部卒業、日本体育大学大学院体育科学研究科修了(体育科学修士)、東京大学大学院総合文化研究科単位取得満期退学。トレーニングは「心と体を鍛えるもの」をポリシーに、自らも選手・ボディビルダーとして活動しつつトレーニングを指導。骨格筋評論家として「ホンマでっか!?TV」などメディア出演多数。自身がプロデュースするジム「STUDIO BAZOOKA」、ボディケアスタジオ「ACTIVE RESET」を運営。
▽STUDIO BAZOOKA=studiobazooka.com
▽ACTIVE RESET=activereset.com
▽YouTube=バズーカ岡田の筋トレラボ
監修/岡田隆(バズーカ岡田)、八角卓克 構成・編集・取材/大徳明子 取材・文/大山くまお 撮影/上米良未来
Page: 1 2