今年はカラー施術内容についても初めて調査したところ、特に15~19歳と20代で興味深い結果になりました。それぞれ2位に「ブリーチ」がランクイン。15~19歳では4割超に達します。
ブリーチというと、20年ほど前ではアーティストなどごくごく一部の方に限られた利用でした。しかし、ここ数年の薬剤の進化とハイトーンカラーの流行で、一般的な利用にまで浸透してきたように思います。
さらに3位の「インナーカラー」もコロナ禍で利用が一般化してきたカラーです。「明るい髪色にチャレンジしてみたい、でも全面にカラーリングするのは勇気がいる」という人に人気。コロナ禍でリモートワークが浸透したことで「あまり一目を気にせずにできるようになった」という人も増えているようです。
続いて店販のデータです。店販の年間購入金額も、2020年以降毎年増加しています。特に、コロナ禍の2021年以降(美容センサスは毎年2月に調査しているため)では、店販購入金額の前年伸び率もコロナ前より上昇しています。
コロナ前と同じ頻度でサロンに通えない方の「サロンに行けなくてもプロのケアをしたい」というニーズや、ハイトーンカラーの流行で「傷んだ髪をケアしたい」といったニーズがうかがえます。
店販の購入金額を年代別に見ると、40代以上の購入金額が平均よりも高く、さらに前年より大きく増加していることが分かります。
「髪が細くなってくる」「うねってくる」などのエイジングヘアについても、気にする年代かもしれません。
また、白髪や薄毛の悩みも増えてくる年代ですので、薄毛の予防やトータルビューティーの提案は喜ばれそうですね。
データ出典
ホットペッパービューティーアカデミー
「美容センサス2022年上期<美容室・理容室編>」
田中 公子
ホットペッパービューティーアカデミー研究員
TANAKA KIMIKO/前職は経営コンサルティングファームでIT業界の業務改善に携わる。リクルート入社後、ホットペッパービューティーの事業企画を経て、2012年から現職。調査研究員として、「美容センサス」をはじめとする美容サロン利用調査や美容消費の兆しを発信。セミナー講演、業界誌・一般誌・テレビなど取材多数。共著に『美容師が知っておきたい50の数字』『美容師が知っておきたい54の真実』(女性モード社)ほか。
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