大胸筋が歩いてる! バズーカ岡田です!
日本オリンピック委員会の科学サポート部門員、日本体育大学の教授を務めています。YouTube「バズーカ岡田の筋トレラボ」、voicy「絞れる筋トレラジオ」もよろしくお願いします!
理美容師さんが立ち仕事のサロンワークをずっと続けられることを目指す、連載『バズーカ岡田の最強ストレッチ&エクササイズ』。
これまで26回にわたって「ストレッチ&エクササイズ」編を連載してきましたが、今回から食事や疲労回復の方法などを紹介していきます!
第27回は、疲れにくい体を作るための食事の方法のうち、糖質についてお話したいと思います!
目次
今日のポイント
食事の方法については、
①糖質
②脂質
の全4回。今日は「糖質」です。
糖質が体にとってどんな栄養素なのか、上手な糖質の取り方をお伝えします。
疲れにくい身体を作るとき、トレーニングとともに大切になるのが、正しい食事方法です。
疲れにくい身体を作るために、ぜひ参考にしてみてください!
糖質はエネルギー源になる栄養素
糖質とは
人間のエネルギー源になる三大栄養素が、糖質、脂質、タンパク質となります。なかでも、もっとも身体を動かすときに大事なのが糖質です。
身体だけでなく、脳を動かすときにも、糖質は速効性の高いエネルギー源になります。集中したいときにチョコレートなどの甘いものを食べるのはこのためです。
糖質は、いわゆる炭水化物です。ごはん、パン、イモなどの炭水化物、砂糖、豆類、根菜類、果実類などに多く含まれています。
糖質が足りなくなると、足りないエネルギー源を補うために筋肉を分解してしまうこともあります。糖質不足の状態でトレーニングやダイエットをしても、逆に筋肉が減ってしまう可能性があるのです。
糖質の「1日に必要な摂取量」
人にはそれぞれ1日の適正なエネルギー量があります。自分の年齢と身長と体重を入力すると、1日に必要なカロリーを計算できるサイトがあるので、ぜひ試してみてください。
→ 日本医師会HP
たとえば1日の適正エネルギー量が2500キロカロリーの人は、毎日2500キロカロリーずつ摂取していれば、基本的に太ることもないし、やせることもありません。
仮に体重を減らしたい人は、適性エネルギー量から500キロカロリー程度抑えていけば、やせることになります。
「1日の適正エネルギー量の約半分は、糖質で摂る」と言われています。
つまり、1日の適正エネルギー量が2500キロカロリーの人は、1200キロカロリー分の炭水化物を摂ればいいということですね。おにぎり1個が200キロカロリー強なので、1日におにぎりを5個食べればちょうどいいわけです。
糖質制限は「百害あって一利なし」
糖質制限をすると、たしかに体重は減ります。しかし、筋肉が分解されてしまい、やせ細った不健康な身体になってしまいます。
せっかくダイエットしても、きれいな体、疲れない体にならなければ意味がありません。体重という数値だけにこだわると良い結果は生まれないでしょう。
また、糖質制限をすると非常にリバウンドしやすくなります。糖質制限をすると食欲を増進するホルモンが出やすくなることは、実験で明らかになっています。これでは、まさに逆効果です。
糖質、脂質、タンパク質の三大栄養素を制限するのは「百害あって一利なし」だと覚えておいてください。
糖質の摂りすぎは「生活習慣病のリスク増」
食べすぎているのにエネルギーを使わないと、身体の中で糖質が余ってしまいます。余った糖質は皮下脂肪や内臓脂肪などになり、身体の中にたまっていきます。
肥満や糖尿病などの生活習慣病のリスクにもつながるので、糖質を摂りすぎたと思ったら運動やトレーニングで燃焼させましょう。
糖質摂取のベストタイミングは「体を動かす前」
糖質は体を動かすエネルギー源なので、体を動かす前に摂るのが効果的です。3食のうちなら、朝食で適量の糖質を摂っておきましょう。朝食の糖質は、通勤や仕事の最中に消費されます。
デスクワーカーの人でしたら昼食は糖質を減らしても大丈夫です。午後は体に蓄えられた脂肪を燃やす時間に仕向けましょう。和定食を食べるなら、白米は半分にしたり、玄米に変更したりすることをおすすめします。
逆に糖質を摂らないほうがいいのは寝る前です。寝ている最中はエネルギーを使わないので、糖質が脂肪になってしまうからです。
しっかりトレーニングをするなら、運動の1時間ぐらい前に糖質を摂っておきましょう。運動の直前に糖質を摂ると、逆に低血糖になってしまいがちです。一方で運動の後には糖質を摂っておくとトレーニングで使ったエネルギーの回復に有効になります。