2022年7月1日、有楽町マルイに「Violet`jem(バイオレット ジェム)」をオープンし、表参道・名古屋・横浜と合わせて4店舗となるバイオレット。
雑誌やCMのヘアメイク、ヘアショーなどで活躍する代表の前原穂高氏のもと、LINEを中心としたSNSやウェブコンテンツを戦略的に活用している。
6月14日、前原氏がLINE公式アカウントやLINEミニアプリの活用方法などを紹介するセミナーが、渋谷カレイドスタジオセミナールームで開催された。
SNS戦略や実演交えた活用方法を解説
セミナーは、美容室や美容サロン向けのPOSシステムやセルフレジを開発、販売する株式会社ハイパーソフト(東京都港区/代表取締役:新地浩行)の主催。美容室Violet(バイオレット)とコラボしたスペシャルセミナーとして開かれた。
前半はバイオレットの経営理念や、SNS・ウェブ戦略、それに基づいたLINE導入までの背景を説明。後半は、LINE公式アカウントやLINEミニアプリの活用方法を実演を交えながら解説し、定員の20名が熱心に耳を傾けた。
ターゲット細分化し、LINEで情報発信
バイオレットは経営計画の中で、「カスタマーズボイス活用戦略」を打ち立てている。サロンが抱える1万2000人の顧客の声を、プロダクト開発やサービス向上に役立てようというものだ。
そこで活躍するのが、お客さまとの接点を増やすことができるLINE。「プッシュ型マーケティングができる」と前原氏はメリットを話す。
ハイパーソフト社が開発会社となっている「LINEミニアプリ」を活用すれば、サロンのPOSレジの顧客情報とLINEを連携させる事が可能となる。
具体的にはバイオレットでは、細分化したターゲットにダイレクトメールを配信できる機能を活用している。たとえば来店頻度が少なく、かつトリートメントを1回しかやったことない人など、ターゲットを明確に絞り込んでクーポンを配信することができる。
またクーポンだけではなく、「Violet Mug.(バイオレットマガジン)」という独自のウェブマガジンも配信。最新トレンドを発信し、サロンの存在感を高めている。
LINEミニアプリ登録まで「オペレーションが命」
予約機能や会員証機能を備える「LINEミニアプリ」。導入したことで、バイオレットの次回予約率は月間平均48%から55%にアップしたという。
バイオレットLINE公式アカウントの友だちのうち、ミニアプリ登録率は94%と非常に高く、約7000人が登録している。
高い登録率を維持するためには「オペレーションが命」と前原氏。セミナーでは、実際の店頭でお客さまに登録してもらうまでのオペレーションを、実演してみせた。
まずは、座席についてからすぐにLINEミニアプリの登録を案内。お客さまが施術中にマスクを入れるケースに、案内を入れる徹底ぶりで、スムーズな登録を促していた。
最後に前原氏は、「お客さまの声を聞こうとするのは、当たり前のこと。今の時代はお客さまの声をちゃんと残して、それを取り出したいときに取り出すことがデジタルを使って上手にできる」と統括し、参加者の背中を押していた。
編集・文/大徳明子 文/杉野碧