2022年下半期のトレンドは何がくる?
アイスタイルは、2022年6月9日に開催した「@cosme(アットコスメ)ベストコスメアワード」のイベントで「2022下半期トレンド予測」を発表した。
「リハビリから『リベンジ』へ」「サステナ買い」など、今後の美容トレンドになりそうな5つのキーワードが挙げられた。
目次
クチコミやストア売上からトレンド予測
「下半期トレンド予測」は、今回のベストコスメアワードからスタートした新企画。「上半期ベストコスメ」と同時に発表された。
新たに発足した「@cosme トレンド予測部」が、アットコスメに投稿された口コミや、アットコスメストアにおける売り上げなどの分析、美容プラットフォーマーとしての知見から、今後の生活者インサイトや美容トレンドを予測した。
今回、キーワード化された下半期のトレンドは、次の5つ。「リハビリから『リベンジ』へ」「フリースタイル眉」「サステナ買い」「アンプルスティック」「だれでもコスメ」と気になるワードが並ぶ。
①いよいよ「リハビリから『リベンジ』へ」
上半期新作ベストコスメではノーカラーの口紅や、まるで美容液のようなファンデーションが上位にランクイン。一気にコロナ禍前のメイクに戻るのではなく、「リハビリ」のようにじょじょに元の日常生活にシフトしていく傾向がみられた。
また、原宿のアットコスメトーキョーでは2022年5月の売上が過去最高を記録。
6月10日の訪日外国人受け入れ再開も追い風に、「リベンジ消費」の本格化が期待される。
②流行よりも自分らしい「フリースタイル眉」
マスク生活が続く中、マスクをしていても隠れず、顔の印象を左右するパーツの眉への関心が高まっている。
アットコスメのユーザーアンケートでは、「流行よりも、自分の骨格や雰囲気にあった眉にしている」という回答が半数に達するなど、眉は自分らしさを表現するパーツに進化している様子。
同編集部の尾崎舞子氏は、「特に眉サロンに注目している。今までは脇役的な立ち位置だった眉アイテムだが、眉サロン発のアイテムが出るなど(商品に)“広さ”と“深さ”が出てきた」と分析。
髪と同じく、眉も“プロ”の存在感が増しそうだ。
③「パケ買い」ならぬ「サステナ買い」
近年高まるSDGsへの関心。クチコミでも「SDGs」というワードの出現率が前年比1076%と、生活者の認知が大きく向上していることがうかがえる。
使いきれるミニサイズのコスメやエコ使用の紙パッケージが続々登場し、人気を集めている。
アットコスメリサーチプランナーの西原羽衣子氏は、「SDGsへの理解はまだ『知識』に留まっている段階。これからどんどん理解が深まり、その後に商品選択への影響が出てくる。今後、購入する理由としてSDGsやサステナビリティが拡大していくのだと思う」と予測した。
今後、「パケ買い」ならぬ「サステナ買い」が定着するかもしれない。
④韓国発「アンプルスティック」
いまや、美容トレンドは韓国から輸入される時代。
アットコスメの姉妹サイトであり、韓国最大級の化粧品クチコミサイト「GLOWPICK」では、持ち運びしやすい棒状の美容液「アンプルスティック」がネクストトレドの兆しをみせている。
持ち運べるスキンケアとして、アンプルスティックが第2のシカのようにブームになる可能性もありそうだ。
⑤性別・年齢・肌質問わない「だれでもコスメ」
アットコスメでは「ユニセックス、性別、共有する」といった性別を問わない「ジェンダーレス」な表現が増加傾向にある。
アットコスメストア初の男性スタッフで、現在メンズビューティアドバイザーを務める村上宏明氏は「ここ2、3年で男性の美容を追求する姿勢が変わってきた。男性用化粧品だけではなく、女性用を使う男性が増えてきた」と売り場での実感を語った。
また、ユーザーアンケートでも、ここ半年の変化として「性別や年代、肌質を問わずだれでも使える化粧品が魅力的だと思うようになった」と回答した人は、全年齢で約2割いた。
今後は、ジェンダーや年齢という枠を超えて「だれでも似合う」商品が広がっていくかもしれない。
文/杉野碧