マスク着用の生活で注目があがっている「目元の美容」。ヘアサロンでもここ数年で「アイサロン」を併設し、ブランド展開するヘアサロンも増えてきました。
今回はコロナ禍での利用実態からコロナ収束後の動向予測までお伝えします!
文・作表 田中 公子(ホットペッパービューティーアカデミー研究員)
目次
①コスメ購入ランキングが3年で大変動! アイメイク関連がランキングUP
2019年~2021年のメイクアイテムの購入ランキングの結果から、購入に変動のあった口紅とアイメイク関連を抜粋して紹介します。
まず「口紅・グロス」ですが、コロナ前の2019年の2位から、2021年には8位にまでランクダウンしています。マスクをした生活が続くなかで、「マスクで隠れてしまう」「マスクにつくのが気になる」といった影響は大きいでしょう。ただ、今後マスクを着用しなくなる生活シーンも徐々に増えてくると思いますので 、購入意欲があがる可能性もありそうです。
一方で、3位の「アイブロウ」は2020年に2位に上昇! 他にも、「アイシャドウ」「アイライナー」「マスカラ」といったアイメイクアイテムがこの2年で順位をあげています。
弊社の調査(美容センサス2020年下期<美容意識・購買行動>)でも「メイクは目元だけ」(20代/正社員)、「眉メイクを丁寧にする」(30代/正社員)など、ノーメイクでも目元のメイクだけは手を抜かないといった声もありました。メイクアイテムの購入からも、目元美容の強化がうかがえます。
②Z世代の美容サロン利用ランキング
次にサロンの利用も見ていきましょう。アイサロンは特に「Z世代」(15~24歳)の利用が顕著です。Z世代のアイサロン利用は、16.0%。これは「美容室」(98.6%)、「脱毛」(21.6%)に次ぐ数字です。
アイサロンでの「まつげエクステンション(以下、マツエク)」や「まつげパーマ・カール(以下、まつげパーマ)」によって、マスクを着けてノーメイクであっても、「マツエク(または、まつげパーマ)だけしていれば、目元はパッチリするのでサマになる」という意識もありそうです。また、毎日の自宅メイクの「時短」ととらえる女性も多いようです。
③Z世代のコロナ収束後のサロン利用、アイサロンは引き続き人気
前回も紹介した「コロナ収束後のサロン利用意向」ですが、Z世代にデータを絞ると興味深いデータになります。「今よりも利用頻度を増やしたい」1位は「アイサロン」に!
Z世代にとってはもはやコロナに関わらず目元美容が非常に重要になってきていると考えられます。マスク着用に対するガイドラインも変化しつつありますが、サロンでのアイメニュー利用による時短美容などは、コロナ収束後も十分メリットと感じるのでしょう。