OCEAN TOKYO(オーシャントーキョー)が展開するメンズヘア&スキンケアブランド「OCEAN TRICO(オーシャントリコ)」。2016年11月の発売以来、シリーズ累計出荷個数は約800万個、取り扱い店舗数は4万店に上る。
開発を手がけた同社副社長の三科光平氏が、ビューティーワールド ジャパン2022のヘア&ネイルステージに登壇。ブランド誕生の背景やヒット商品を生み出す秘けつ、今後の展望などを語った。
お客さまの声から生まれた商品
この日のセミナーは三科氏と、商品を共同開発した企業の担当者の対談形式で進行。前半はヘアスタイリング剤のパートナーとなった株式会社フィッツコーポレーション、後半はシャンプーやコスメで手を組んだ株式会社AQUA・NOAの開発担当者が登壇した。
オーシャントリコは、2016年11月にヘアワックス5種を発売。その後、シャンプー・トリートメントや、スキンケアなどラインナップを広げている。
オリジナルブランドをつくるきっかけとなったのは、サロンワークで耳にするお客さまの声。「スタイリングがうまくいかない」「自分に何が合うかわからない」といった悩みにこたえようと商品づくりが始まったという。
250万フォロワーをフル活用
オーシャントーキョーの強みであるSNSを活用しているのも特徴的だ。オーシャントーキョーは、サロン公式アカウントや所属する美容師のアカウントを合わせて延べ250万超のSNSフォロワーを擁する。
フォロワーから欲しい商品をヒアリングし、商品づくりに反映。また、発売前に商品に関する質問を受けつけたり、全社員がそれぞれSNS上で宣伝するなど、開発から販促までSNSをフル活用している。
そうしてお客さまの声を取り入れながら、繰り返した試作の数は約250回。起案から最初のヘアワックスの発売まで、2年半を費やした。
こだわりのかいあって、ヘアワックスは発売初日から品切れが相次ぐ大ヒット。三科氏は「『つくりたいもの』をつくるのではなく、『買いたいもの』をつくれた」と振り返った。
ユニセックスな商品、コスメなどラインナップ拡充
商品開発はとどまることなく、2022年に入ってからだけでも3月に、「オーシャントリコ 美肌シリーズ」としてUVカットジェルとサンオイルを発売。4月にはセット力の高い「バリカタスプレー」を上市した。さらに6月には、ヘアスタイリング剤に「バーム」を追加する。
三科氏は「ユニセックスな商品や、女性も使えるものをどんどん増やしていきたい。いろんなプロフェッショナルを集めて、商品開発を広げていきたい」と意欲を燃やす。
今後はさらに、BBクリームやアイライナーなどのメンズコスメを拡充していく構えだ。ビューティーワールド ジャパンのステージでは、三科氏が自身の顔でメイク新製品を試しながら、商品を紹介した。
文/杉野碧