こちらも男女の比較でニーズの違いを見ると興味深いデータです。
コロナ前に比べてメイクアップ購入時に気にかけるようになったことは、女性の1位が「くずれにくさ」に対して、男性の1位は「色合い・発色」と男女で異なる結果に。
女性ほど日常化して使う男性はまだ少数かと思いますので、それよりも「ここぞ」というシーンに「きれいに見せられる」メイクに興味があるのかもしれませんね。
続いて、「店販コスメ」についてです。コロナ禍で、コスメの購入チャネルも大きく変化しています。
まず購入頻度が「減った」チャネルを見ると、1位「デパート」2位「訪問販売」3位「化粧品専門店」と対面チャネルが並びます。特にデパートは休業期間があった影響も大きいでしょう。
一方で購入頻度が増加したチャネルでは、1位「インターネット通販(ECモール)」、2位「美容サロン・病院・クリニック」、3位「インターネット通販(ブランドサイト)」と、対面チャネルにも関わらず美容サロンでの店販購入が2位に!
SNSでバズったサロン専売品のクッションファンデーションなど、店販コスメによって「お客さまの来店周期が維持された」という事例もうかがいます。コロナ禍で、店販の提供価値がますます高まっています。
そしてお客さまは、「美容師=髪のプロ」としてだけではなく、「美容師=美容全体のプロ」としてとらえており、プロから提案された商品だからこそ信頼して購入しているのではないでしょうか。
外出しにくい状況は続いていますが、自宅ケアの提案範囲が広がることはお客さまにとっても嬉しいことではないかと思います。
データ出典
ホットペッパービューティーアカデミー
「美容センサス2021年下期<美容意識・購買行動編>」
「美容センサス2021年上期<美容室・理容室編>」
田中 公子
ホットペッパービューティーアカデミー研究員
TANAKA KIMIKO/前職は経営コンサルティングファームでIT業界の業務改善に携わる。リクルート入社後、ホットペッパービューティーの事業企画を経て、2012年から現職。調査研究員として、「美容センサス」をはじめとする美容サロン利用調査や美容消費の兆しを発信。セミナー講演、業界誌・一般誌・テレビなど取材多数。共著に『美容師が知っておきたい50の数字』『美容師が知っておきたい54の真実』(女性モード社)ほか。
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