美容室のオリジナル商品として開発されたオーガニックヘア&ボディケアブランド「LILAY(リレイ)」が、昨夏にマザーズ上場を果たしたジェイフロンティア株式会社(東京都渋谷区、代表取締役社長執行役員:中村篤弘)に売却される。
2021年12月28日付で事業譲受契約を締結。事業譲受の実行日は、2022年1月14日を予定している。
ハイエンドサロン発のリーズナブルなオーガニックブランド
「LILAY(リレイ)」は、表参道の美容室「broocH(ブローチ)」が自サロンのオリジナルプロダクトとして開発したブランドで、現在は美容サロン700店舗、バラエティーショップ500店舗で販売されている。
製造販売元の株式会社Lycka(リッカ/東京都渋谷区)は、broocHを立ち上げた矢部壮大氏が代表を務め、化粧品の製造販売や増毛サロンの運営を行い、社員5名で年商1億1800万円(2021年1月期)を売り上げている。なお、今回のLILAY事業譲渡の額は公表されていない。
矢部氏が東京・ロンドンでのサロン勤務を経てオープンしたbroocHは、表参道に面したMAX&Co. のビルに入ったハイエンドサロン。カット料金は7000円前後で、マジックトリートメントやモイスチャーパーマなどの豊富なメニューを取りそろえる。
高価格帯サロンのオリジナル商品ではあるが、LILAYは「シンプルでオーガニックなデイリーユース」をコンセプトにしているため、2000円台と手ごろな価格で展開している。
全アイテムに天然由来成分を95~98%以上配合しながらも、ほどよいヘアセット力があるのが特徴。サラッとした質感でベタつかないことから、ヘアスタイリングだけではなく、保湿のためのハンドケア、ボディケアとしても利用できるハイブリット製品として人気を集めている。
テレビ通販やドラッグストアなど販路拡大へ
今回、LILAY事業を譲受したジェイフロンティアは、昨年8月に東京証券取引所マザーズ市場に上場したばかりの勢いのある企業だ。
2008年6月に広告代理業で創業し、2021昨年11月には、テレビショッピングでの販売を希望するメーカーとテレビショッピングバイヤーとをマッチングするクラウドサービス「VENDIN(ベンディン)」の運用を本格スタートしている。
LILAYについては、新規販売チャネルの開拓による売上増を図る考えで、VENDINを活用したテレビ通販にも注力するという。
また、ジェイフロンティアの既存製品を卸しているドラッグストアなど大手流通企業とのネットワークを活用していくほか、自社通販サイトでの定期購入モデルも構想している。
なお製品開発には、今後も矢部氏が協力するという。販路を拡大して売り上げを伸ばし、新商品を開発して収益力強化を図る考えだ。
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