訪問理美容サービスは、約8割の方が認知しているのに対し、利用経験率は約3割と大きな差があることが分かります。
さまざまな要因があると思いますが、そのうちの一つに挙げられるのが、「訪問理美容チケット(訪問理美容券)」の認知が低いことです。
これは、自治体が訪問理美容サービスの代金を補助する制度なのですが、その認知は半数以下となります。
では、介護・支援を受けていて訪問理美容や理美容室を利用していない方のヘアカットは、誰が行っているのでしょうか?これは、「家族が切っている」が54.1%と最も多く、次いで「家族以外の介護者が切っている」16.9%となっています。
一方、「切る必要がない(髪の毛が少ない・生えていないなど)」は4.4%と最も少なく、ヘアカットする必要性のない方はわずかであることがわかります。つまり、訪問理美容サービスは大きな潜在的ニーズがあるといえるのではないでしょうか。
まだまだ訪問理美容サービスを利用したことのない方が多いことを踏まえると、今後利用が増えることが期待されます。感染症対策を徹底しながら、求められるメニューに応えていくことが、訪問理美容師に求められるのではないでしょうか。
株式会社リクルートでは「一人ひとりが輝く豊かな世界の実現」を目指しており、様々な活動を行っています。「訪問美容」は、いつまでもずっと自分らしく、自分のことを好きでいられるよう応援していける取り組みです。『ホットペッパービューティーアカデミー』ではそんな「訪問美容」の啓発活動を行っております。『ホットペッパービューティーアカデミー』では、「訪問美容」を始める際に必要な情報やノウハウの紹介、新たに「訪問美容」を始める美容室オーナーのサポートを行っています。
今年度は大きく二つの取り組みを実施しています。一つは、「訪問美容」に興味をもつ人を増やすための情報提供で、「実施サロン事例」と介護施設における「訪問美容の現場」をテーマに、1~2カ月に1度記事の公開を行っています。
もう一つは、昨年度まで実施した訪問美容師を育成するための「訪問美容ゼミ」卒業生を対象に、月1~2回、情報交換会や外部ゲストを招いてのワークショップをオンラインで実施しています。詳細は「訪問美容」特集ページでご紹介しています。ぜひご覧ください。
→特集ページ「訪問美容」(ホットペッパービューティーアカデミー)
データ出典
ホットペッパービューティーアカデミー「訪問理美容サービスに関する利用実態調査2021」
廣田 純子
ホットペッパービューティーアカデミー研究員
JUNKO HIROTA/1999年リクルート(現リクルートホールディングス)入社。スクール情報誌の広告営業、アルバイト・中途採用メディアの広告営業、旅行情報事業の人事を経て、2012年よりホットペッパービューティーの代理店・営業統括業務に従事。2019年4月より現職。訪問美容師の育成を目的としたイベント実施や訪問美容に関わる情報発信に従事。
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