大胸筋が歩いてる! バズーカ岡田です!
理学療法士でボディビルダーでもあります。日本オリンピック委員会の科学サポート部門員、日本体育大学の准教授※を務めています。『ホンマでっか!?TV』やCMでご覧になった方もいるかもしれませんね。
この連載では、理美容師さんが立ち仕事のサロンワークをずっと続けられるように、諸症状をやわらげるストレッチと予防のためのエクササイズを私と一緒にやっていきましょう!
第1回は、理美容師さんの職業病とも言われる「腰痛」の痛みをやわらげるストレッチです。
※編集注)2022年4月より教授就任
目次
今日のポイント
「バズーカ岡田の最強ストレッチ&エクササイズ」では、腰やひじ、肩、ひざなど全身の諸症状を整え、筋肉をきたえて予防していきます。
腰痛については、ストレッチ(前編、後編)、予防エクササイズ(前編、後編)の全4回でしっかり対策しましょう。
今日は「ストレッチ前編」として、身体の後ろ側にある筋肉である「ハムストリングス」「大臀筋」「広背筋」の3つの部位について、手軽に5分でできるストレッチを行います!
①ハムストリングス
ハムストリングスとは
ハムストリングスとは、太ももの裏側にある3つの筋肉(大腿二頭筋、半膜様筋、半腱様筋)の総称です。
身体を前に倒したときに腰が痛い人は!?
靴下をはくときやイスに座るときなど、立った状態で身体を前に倒したときに腰が痛くなる人は、実は、身体の後ろ側にある筋肉が硬くなっていることが多いんです。
ここを伸ばすことで痛みをやわらげることができます。
ハムストリングスが硬いと?
人間は本来、身体を前に曲げたとき、骨盤が前傾、前にかたむかなければいけません。
しかし、ハムストリングスの筋肉が硬いと、骨盤がうまく前傾してくれません。腰に負担がかかって腰痛の原因になったり、首や肩のコリの原因になることもあります。
骨盤をうまく前傾できるように、ハムストリングスをストレッチしてゆるめてあげましょう!
ハムストリングス1「太もも裏を伸ばす→身体を倒す」
1)太もも裏を伸ばす
前かがみになり、伸ばしたいほうの足を前に出して(写真では右足)、膝をしっかり伸ばしたまま股関節から曲げていきます。
手を太ももの裏側にそえて、ハムストリングスが伸びていくのを感じるのがポイントです。
2)身体を倒す
最初の姿勢から、さらに深く身体を前傾させると、ハムストリングスがより伸びていきます。
つま先をまっすぐの状態から、外側に向けたり、内側に向けたりすると、より効果的です。
ハムストリングス 1
■ アクション
1)太もも裏を伸ばす
2)身体を倒す
■ 回数
左右20~30秒×3セット
ハムストリングス2「しゃがんで足首をつかむ→膝を伸ばす」(ジャックナイフ)
1)しゃがんで足首をつかむ
次は「ジャックナイフ」というストレッチです。
動きが折りたたみナイフ(ジャックナイフ)のようなので名づけられました。両足のハムストリングを同時に伸ばしていく、かなり強度の高いストレッチです。
まず、しゃがんだ状態で両方の足首をつかみます。胸と太ももをつけたまま、お尻を斜め上に出していきます。
2)膝を伸ばす
両足首を持ったまま、お尻をつき上げるようにして膝を伸ばし、太ももの裏側を伸ばしていきます。
膝を伸ばすとき、なるべく胸と太ももを離さないようにするのがポイントです。
アスリートも取り入れるストレッチなので、膝を伸ばすときは無理をしないように痛みが出ない範囲でやってみてください。
ハムストリングス 2「ジャックナイフ」
■ アクション
1)しゃがんで足首をつかむ
2)膝を伸ばす
■ 回数
20秒×2~3セット