【ユーグレナ2021年決算】約100億円増の過去最高売上、キューサイ子会社化で躍進

経営・業界動向
【ユーグレナ2021年決算】約100億円増の過去最高売上、キューサイ子会社化で躍進

ミドリムシ関連商品を展開するユーグレナの2021年12月期決算(2020年10月~2021年12月)は、前期を約100億円上回る過去最高売上を達成した。

海外展開をみすえて決算期を12月末締めに変更するため15カ月間の変則決算となっているが、12カ月ベースでも過去最高の売上高となっている。

青汁で知られるキューサイを子会社化したことによる売上増が大きく、また、ユーグレナのヘルスケア既存事業単体でも前期を上回った。

ユーグレナ通期決算

2021年12月期(2020年10月1日~2021年9月30日)※連結/決算期変更に伴う15カ月の変則決算

■売上高
232億9100万円(変則決算のため前年同期比は非開示/2020年9月期:前年同期比8%減の133億1700万円)

■営業利益
△39億6200万円(同/2020年9月期:△18億700万円)

■経常利益
△14億5700万円(同/2020年9月期:△14億5700万円)

■親会社株主に帰属する当期純利益
△24億3100万円(同/2020年9月期:△14億8600万円)

※包括利益 △32億3300万円(同/2020年9月期:△14億8300万円)
※調整後EBITDA 10億2500万円(同/2020年9月期:△7億3200万円)

売上高が約100億円と大きく伸びた一方、キューサイの連結子会社化にともない含み益の棚卸資産計上や売上原価としての費用化を行った結果、利益はマイナスとなった。

ただし、調整後EBITDAについては、前期の7億3200万円の赤字から10億2500万円へと黒字回復した。

※編集注)同社の調整後EBITDA(イービットディーエー)は、EBITDA(営業利益+のれん償却費+減価償却費)に助成金収入、株式関連報酬、棚卸資産ステップアップ影響額を加えたもの。EBITDAはキャッシュフロー重視の経営やグローバル展開を行う企業で導入されている。

セグメント別の業績概要

ユーグレナの事業構造は、ミドリムシ(ユーグレナ)配合の健康食品や化粧品などによる主力の「ヘルスケア事業」と、廃食油由来のバイオジェット燃料製造などによる「エネルギー・環境事業」の2本柱。

 ヘルスケアエネルギー・環境事業
セグメント
売上高
232億3994万9000円

5189万8000円

セグメント
損失
△18億1598万3000円△9億4291万1000円

 

ヘルスケア事業については、2021年3月に取得したサステナブル志向のスキンケアブランド「あきゅらいず」を展開するLIGUNA、6月30日をみなし取得日として子会社化したキューサイの売上高が上乗せされた結果、前年比1.7倍、12カ月ベースでも過去最高の売上高となった。

また、ユーグレナの既存分についても、前年を上回っており、キューサイを除いた場合でも前年比1.3倍を達成した。ユーグレナは従来の通販定期顧客が大半を占めるが、近年は美容室などへの流通チャネル拡大を通じ、ユーザーのすそ野が広がっている。

なお、セグメント利益は赤字だが、キューサイを含む調整後EBITDAは3.3倍と大きく成長した。

通期の業績予想

決算期変更にともなう15カ月間の変則決算のため、業績予想については、10~12月も含めた2021年12月期について発表した。

2021年12月期(2020年10月1日~2021年12月31日)

■売上高
330億円(―)

■営業利益
―(―)

■経常利益
―(―)

■親会社株主に帰属する当期純利益
―(―)

※調整後EBITDA 6億5000万円(―)

売上高予想の330億円は、ユーグレナ15カ月分+キューサイ6カ月であり、ユーグレナ12カ月分+キューサイ12カ月分の通年換算では400億円規模に達すると見込んでいる。

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