前回に続き、ホットペッパービューティーアカデミーが6月に発表した「美容センサス2021年上期≪美容室・理容室編≫」から解説します。
美容センサスとしては初めてコロナ禍に行った調査です。美容室利用のトピックとして、今回は、店販(サロンで販売している「商品」)の変化について取り上げます。
文・作表 田中 公子(ホットペッパービューティーアカデミー研究員)
目次
①店販の購入率、30代と40代がコロナ前から増加!
最初に、過去1年間の店販購入率について。女性全体では14.6%と前年から0.7ポイント減少しました。一方で年代別の購入率では、30代、40代が増加しています。
30代は17.0%(前年比0.4ポイント増)で、20代と並び年代別の購入率1位に。また、40代は、14.5%(前年比1.3ポイント増)とコロナ前から増加。オトナ女性はコロナ禍に店販購入が増加していることが分かります。
②女性の店販の年間購入金額はコロナ前から大幅増加!
次に店販の「年間購入金額」を見てみましょう。
2021年の年間購入金額は1万958円で、前年から764円増(前年比7.5%増)。コロナ前から大きく増加しました。店販は、2019年から2020年にも増加しており、2年連続の増加。
コロナ影響での落ち込みがなく、むしろ、コロナによって店販購入金額が増加したことが分かります。
③年間購入金額が最も高いのは50代、前年から最も伸ばしたのは40代
年代別にみると、20代~50代までは前年から増額しています。
年間購入金額が最も高いのは、50代の1万2,464円(前年比873円増)。次いで40代1万1,818円(3,069円増)。前年から最も年間購入金額が増加幅が大きいです。
前回の記事でも40代女性の美容室への年間利用回数の落ち込みが他の年代よりは低かったことや、1回あたりの利用金額がコロナ前から大きく伸びていることをご紹介しましたが、店販でも「40代女性のコロナ禍での強さ」が表れています。