では、アイサロン利用経験者の「まつげエクステ・まつげパーマ利用理由」を見ていきましょう。
2017年に実施した調査では、「目力を付けたいから」が最も多い理由でしたが、今回は、「すっぴんでもきれいでいたい」「メイク時間を軽減させたい」というニーズが1位になりました。
この結果はまさに、メイクをする日としない日とでオンオフを切り替える日も多くなったコロナ禍で「メイクをしない日でもきれいでいたい」「メイクをする日には手軽に目元のボリュームをアップさせたい」というニーズから来ているかと思います。
もう一つ興味深い結果を共有します。今回、「アイサロン未経験者」に向け、「まつげエクステ・まつげパーマ・まゆげデザイン(アイブロウ)」の興味・利用意向について聞いたのがこちらのデータです。
アイブロウニーズが興味・利用意向ともに最も高く、20代では4割近くが興味を持っているという結果になりました。
実は、ホットペッパービューティーでも、「アイブロウメニューがあるサロン」という特集があるのですが、その特集のクリック数もコロナ禍で増加していることがわかりました。
「目」だけでなく「アイブロウ」のニーズもこれから加速していきそうです。
先ほどのデータの「カラーまつげエクステ」「カラーマスカラ」のニーズについても、注目していきたいと思います。
前述の通り、カラーマスカラ、カラーまつエク実施割合は他の世代に比べ2倍以上高い結果が出ています。
少し前は、カラーエクステといえば、原色の色味が多かったのですが、最近では肌なじみのいいカラーや根本と毛先のカラーが異なるグラデーションカラーラッシュが登場し、人気を集めています。
こちらの写真では、カーキ×ワインの色味のまつげエクステを使用していますが、ブラックに比べ、目元になじみナチュラルな仕上がりになります。
付け方も様々あり、カラー1色で仕上げるだけでなく、カラーをミックスさせたり、目尻の一部だけ色を変えるなど、その人ならではの個性が出せる時代になってきています。
もともと、20代の女性は「他人ウケ」や「周りに浮かないこと」を気にする傾向にあり、どちらかというと、黒などの無難なカラーを選ぶイメージがありました。
しかし、この1年ほどで、女性誌のキャッチが「みんなが選ぶ」「好感度」といった他人ウケから、「自分アゲ」「自分ファースト」などの「自分目線」に変わるなど、大きな変化が見られます。
要因は2つと考えていますが、ひとつ目はコロナにより人となかなか会えない環境が続く中で「自分が楽しみたいおしゃれをする=自分ウケ」を大事にするように変化していること。
2つ目は、多様化を尊重する、いわゆるZ世代(10代半ば~20代前半)が20代消費をけん引するようになったことで、新たなブームを広げていることにあるかと思います。
このように、自分なりのおしゃれ・個性を楽しむ時代になってきていますので、髪色だけでなく、まつげや目元など、おしゃれのポイントも今後どんどん広がりを見せていくのではないでしょうか。
岡本 華奈子
ホットペッパービューティーアカデミー研究員
OKAMOTO KANAKO/ホットペッパービューティーの企画グループにて、商品企画、各種規定・運用設計、AWARDなどを担当。2019年4月よりホットペッパービューティーアカデミー研究員として活動。サロン経営を楽しく学んでいただける「動画セミナー」の設計・ディレクションや各業界調査、サロン取材記事などを担当。
データ出典
「アイメイク・アイサロンに関する意識・実態調査」
〇ホットペッパービューティーアカデミー(2021年3月23日発表)
〇https://bit.ly/3gn6NTa
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