約10年ぶりに新たな美白有効成分!ポーラ化成が開発

経営・業界動向
約10年ぶりに新たな美白有効成分!ポーラ化成が開発

新たな美白有効成分の登場は約10年ぶり

およそ10年ぶりに、新たな美白有効成分が承認された。

ポーラ・オルビスグループのポーラ化成工業は12月20日、「メラニンの蓄積をおさえ、しみ・そばかすを防ぐ」効能・効果を有する新規美白有効成分(開発番号 MKS-518)を配合した医薬部外品の承認を受けたことを明らかにした。

「MKS-518」配合の化粧品については今後、グループ会社のポーラから発売される予定。

スキンケアの中でも、美白化粧品は機能性が重視されるカテゴリーのため、新たな美白有効成分の登場は、市場を大きく盛り上げることになりそうだ。

10年かけて安全性を徹底確認

ポーラ新美白有効成分MKS-518

2013年7月、美白化粧品(ロドデノール配合)で肌がまだらに白くなる「白斑問題」が発生して以降、化粧品の新規成分への審査は厳しくなったと言われている。

「MKS-518」は「成分探索の段階から安全性を重視し、10年もの歳月をかけて慎重に開発した」(ポーラ化成工業)という成分。

長期使用や重ね使いの際の安全性を確認するため、厚生労働省の臨床評価ガイドラインにそって、皮膚科専門医監修の下、日本人女性132名を対象に1年間にわたる運用試験を実施した。

さらに、より客観的に安全性を評価するため、皮膚科専門医主導で立ち上げた安全性検討委員会が審議を行い、安全性を確認。結果、厚生労働省から高い安全性と有効性が認められた。

なお、モニター試験では94%の人が、潤いやキメ、さわり心地、化粧のりなど、美白以外についても改善実感を得ている。

シワ改善に次ぐ大ヒットなるか

ポーラ化成工業の研究・開発への評価は高く、2016年7月には、日本で初めて、シワ改善医薬部外品の承認を取得している。

これを受けてポーラは2017年1月1日、シワ改善有効成分「ニールワン」を配合した美容液「リンクルショット メディカル セラム」を発売。1年半で販売個数が154万個を突破する大ヒット商品となっている。

2018年6月より、香港・台湾を皮切りに海外展開をスタート。日本国内では体験イベントを全国各地で開催。2019年1月1日には、発売2周年を記念して、容量が2倍(40g)の限定サイズ(2万5000円・税別)を数量限定で発売予定と、勢いを増している。

「リンクルショット メディカル セラム」は、史上初のシワを改善する化粧品という〝機能訴求″で女性のハートをつかんだ。およそ10年ぶりの新たな美白有効成分の登場は「最先端」「画期的」「よく効きそう」というイメージを伴う。〝機能訴求″に強みをもつ美白の新製品は、シワ改善に次ぐ大ヒット商品になるかもしれない。

創業90周年迎えるポーラ、成長加速へ

ポーラ・オルビスホールディングスは右肩上がりで業績を伸ばしており、2017年12月期の売上高は、前期よりも258億5300万円増の2443億3500万円だった。2018年12月期は2530億円を見込んでいる。

グループの主体であり、成長をになうポーラは、2019年9月に、創業90周年を迎える。90周年を記念し、コーポレートシンボル、ステートメント、特設サイトをつくり、さらなる成長へ向けて取り組みが活発化している。

およそ10年ぶりの登場となる、新たな美白有効成分は、その成長を一層加速させるものになりそうだ。

 

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