時短は価値!合理的な仕組みで「ヘアカラー60分」
── Fast Beauty という社名の通り、スピーディーで合理的な仕組みで回しているそうですが。
先ほど申し上げた自社調査で、「料金が高い」「カラーは髪にダメージがある」といった声に加え「時間がかかる」ことが悩みとして上がりました。「終わる時間が読めること、ちゃんと時間内に終わることが大事」という声は予想以上に多かったんです。このため fufu では「ヘアカラーが60分で終わる」ことを明言しています。
時間を厳守するため、1人のお客さまにヘアカラーを塗布したら、そのコールドタイムにもう1人のお客さまのヘアカラーを行うという具合に2人のお客さまを掛け持ちし、ブローはお客さま自身で行うセルフ方式をとっています。
10分1000円でヘッドスパメニューを導入したこともあるのですが、施術が増えることで生じる時間のズレは次のお客さま、その次のお客さまにも影響するので止めました。オペレーションを乱す要素は排除しています。
── 少しでもプラスオンしようという美容室が多い中、オペレーション重視でメニューを絞りこむ戦略をとっているのですね。
薄利多売のビジネスでは、客単価を上げるのではなく顧客数や来店回数を増やすべきです。
美容室利用の実態調査では、ヘアカラーは77日、約2カ月半に1回で費用は約5000円となっています。これが半額なら毎月通い続けられるわけです。fufu では根元染め(リタッチ)なら 2400円。来店周期は約1カ月となっています。
新形態に挑戦! 30分のリタッチカラー専門店「fufuR」
── fufu 自体が特化サロンですが、さらにリタッチのみで30分という新形態の店舗「fufuR」を東京・吉祥寺駅前にオープンしました。
昨年9月にオープンした fufuR(フフアール)は、リタッチと炭酸泉ケアで2700円のワンメニューのみ。スマホ予約、ネット決済にすることで店頭でのやり取りを極力省きました。
コロナの影響で美容室の滞在時間を短くしたいというニーズが高まっていますが、fufuR ならわずか30分。時短であることは価値です。
また、fufu の利用客にアンケートを取ったところ、理想のヘアカラー周期は2週間以内という人が3分の1を超えているのに、実際にそうしている人は5%未満というギャップがありました。通いやすい価格にしてサブスクリプションモデルも導入することで、理想と現実の差を埋めたいと思っています。
── fufuR はデザイナーズサロンの「NORA」と隣接しているそうですが。
NORA 代表の広江さんとは長年親しくさせていただいていて、これまでもサロンを一緒に出しているんです。渋谷の「CYNDY color salon」(シンディ カラーサロン)という店なんですが、fufu はデザインカラーをしていないのでここをトレーニングサロンと位置づけ学びの場にさせてもらっています。
今回は fufuR と NORA KICHIJOJI が同じフロアにあるので、 fufuR のお客さまがカットやパーマをしたい時は NORA を利用するなど補完関係になれるのではと思っています。
美容室利用の実態調査では、ヘアカラーは77日、約2カ月半に1回で費用は約5000円となっています。これが半額なら毎月通い続けられるわけです。fufu では根元染め(リタッチ)なら 2400円。来店周期は約1カ月となっています。