顔の半分を隠してしまうマスク。新型コロナウイルスの感染拡大前に比べて、口紅やチークの使用量は減りました。
一方、前髪と眉のバランスが顔の印象を左右する大きなポイントになっています。
資生堂による「夏のマスク着用に関するインターネット調査」の結果と、同社トップヘアメイクアップアーティストの神宮司芳子さんによるバランスのとり方と仕上げのコツをご紹介します。
目次
ポイントメイクの使用減は約半数
18歳~59歳の女性を対象に、新型コロナウイルスの感染拡大前に比べて「1回あたりに使用する化粧アイテム数の増減」を聞いたところ、「ベースメイク」は7割以上、「スキンケア」は約9割が「変わらない」と回答した。
一方、ポイントメイクは「減った」人が49.2%と半数近くに上った。
リップ・チークは省略も、アイブロウは重要視
アイテム別では、「口紅・リップグロス」を減らした人が87.6%で最多。次いで、「ほおべに・チーク」が64.8%と、マスクで覆い隠される部分に使うメイクアイテムの減少がいちじるしい。
一方、「眉毛用メイクアップ(アイブロウ等)」を減らした人は7.3%にとどまり、マスク着用時でも眉メイクを重視している人は多いことがうかがえる。
夏の暑い季節、外出時にマスクを着用することで感じること・気になることについては、「暑い」「マスクの中が蒸れる」に次いで、「マスクへのメイクの付着が気になる」(64.0%)、「化粧崩れが気になる」(51.2%)が上がった。
口元や頬のポイントメイクを減らす理由には、マスクで隠れて見えないことの他に、こうした背景も考えられる。
「前髪×眉」のバランスで明るく好印象に
資生堂トップヘアメイクアップアーティストの神宮司芳子氏による、マスク着用時におすすめのヘアメイクのポイントは、前髪と眉のバランスを調整すること。
前髪がある場合は、眉が透けて見える程度の薄さに減らして軽さを出すと、表情がよく見え明るい印象になる。
前髪がない場合は、タイトになりすぎないよう顔周りの毛に動きを出すことで華やかさを出すのがコツ。
シースルーバング×ふんわり太眉
眉が見える程度の薄めの前髪にふんわりした太眉を合わせることで、ナチュラルで親しみのある印象に。
前髪:「厚みの調整」がポイント
眉が透ける位に前髪の分量を少なめにし、スタイリング剤で束感をつくる。厚めの前髪は作りこんだモードな印象になるのに対して、透け感のある薄めの前髪は、ナチュラルで親しみのある印象を与える。
眉:「ふんわり太眉」
前髪の透け具合によっては、やや寂しい印象に見えてしまうこともあるため、太眉のメイクがおすすめ。パウダータイプのアイブロウでふんわりと太めに描く。
●前髪HOW TO
(1)指先全体にスタイリング剤をなじませてから、減らす分の前髪の厚みをサイドに流し、なじませる。
(2)指先に少量のスタイリング剤を付け、毛を少しずつつまむように塗布し、束感を出す。
使用アイテム
アイブロウ:インテグレート ビューティートリックアイブロー
スタイリング:マシェリ オイルインワックス
ショートバング×毛並明るめ眉
アクティブで可愛らしい印象のショートバングには、毛並みを活かした明るめの眉毛がおすすめ。
前髪:「長さ」がポイント
アクティブで可愛らしい印象のショートバング。切り口をそろえ過ぎず、動きを付けると取り入れやすくなる。長さが短いほど若々しい印象を与える。
眉:「毛並明るめ眉」
アクティブな印象に合わせて、毛並を活かしつつ、明るめな眉色で軽やかに仕上げるのがおすすめ。アイブロウマスカラで一本一本毛並をとかし、仕上げる。
●前髪HOW TO
(1)前髪の長さが眉より下の場合でも、アイロンを使って毛先をクルッと内側に巻くと短く見せることができる。長さをカットする場合はハサミを縦に入れ、毛先が揃い過ぎないようにするのがポイント。
(2)指先全体にスタイリング剤を付け、手ぐしで前髪をとかしほぐすように塗布する。
使用アイテム
アイブロウ:インテグレート ニュアンスアイブローマスカラ
スタイリング:マシェリ オイルインワックス
ふんわり斜めバング×眉尻すっきり眉
知的な印象の斜めバングは、立体感を出すことでソフトな雰囲気に。
ペンシルタイプのアイブロウで眉尻をすっきりさせるとバランスがとれる。
前髪:「立体感」がポイント
知的な印象の斜めバングは、タイト過ぎると地味に見えてしまうこともあるため、表面にふんわりと立体感を出すと良い。
眉:「眉尻すっきり」
ペンシルタイプのアイブロウで眉尻をしっかり描き、洗練された印象に仕上げる。ペンシルタイプで眉を描くのが苦手な方は、眉毛を一本一本植えつけるように描くと、自然に仕上げることができる。
●前髪HOW TO
(1)マジックカーラーを平行に2段に巻き、ふんわりした内巻きにする。2段に分けることで、立体的なカールを作ることができる。
(2)スタイリング剤を指と指の間につけ、前髪の内側から手ぐしを通すように塗布する。
(3)指でつまむように、前髪をどちらかのサイドに流す。
使用アイテム
アイブロウ:インテグレート アイブローペンシルN
スタイリング:ウーノ マットエフェクター
かきあげバング×アーチ眉
立体感のあるかきあげバングとアーチ眉はフェミニンで上品な印象。額の分け目部分をドライヤーでしっかり立ち上げるのがポイント。
前髪:「立ち上がり」がポイント
額の分け目部分に立ち上がりを付けて立体感を出す。顔周りがペッタリすると寂しい印象になってしまう。
眉:「アーチ眉」
パウダーとペンシルのダブル使いで、アウトラインはふんわりと描きながらも、形の存在感はしっかりと出すのがおすすめ。アーチ型に仕上げることで、より上品な印象になる。
●前髪HOW TO
(1)前髪の根元を指で持ち上げながらドライヤーの温風を当て、その後少し冷ます。いつもと逆の分け目にすると立ち上がりやすくなる。
(2)ワックスを手の平と指全体にのばし、立ち上がり部分になじませる。髪をにぎるように塗布すると空気感が出て、ふんわり仕上がる。
使用アイテム
アイブロウ:マキアージュ ダブルブロークリエーター、ペンシルカートリッジ、パウダーカートリッジ、ダブルブロークリエーター用チップ、アイブロー用ホルダー
スタイリング:ウーノ ニュアンスクリエーター
カーリーバング×明るめソフト眉
顔周りの毛を細めのアイロンでカールさせ動きを出すと華やかな印象。柔らかな前髪に合わせ、眉毛も明るめの色でふんわり描くのがおすすめ。
前髪:ポイントは「動き」
顔周りに曲線の動きを付け、華やかに仕上げる。カールが細かくなるほど、可愛らしく華やかさも増す。
眉:「明るめソフト眉」
カールさせた前髪の柔らかな印象に合わせ、眉は髪よりやや明るめの色でふんわり描き、軽やかに仕上げる。
●前髪HOW TO
(1)アイロンのクセがつきやすくなるようなスタイリング剤を顔周りの髪に塗布する。
(2)細めのアイロンを使い、顔周りの髪を巻く。リバース(後ろ側)に向かって巻くと活動的で明るい印象になる。
使用アイテム
アイブロウ:インテグレート ナチュラルステイアイブロウ
スタイリング:マシェリ カールセットローションEX
ニュアンスオールバッグ×立体感メリハリ眉
すっきり額をだした聡明な印象のオールバックは、顔周りの毛を引き出して立体感を出すと華やかさを演出できる。陰影をつけた立体感のある眉毛にするとメリハリが出る。
前髪:ポイントは「立体感」
すっきり額を出したオールバックは、聡明で明るい印象を与える。しかし、タイトにしすぎると地味な印象になってしまうため、顔周りには起伏を付けて華やかさをプラスする。
眉:「立体感メリハリ眉」
前髪のアレンジによる印象づくりができない分、眉には陰影をつけ、立体的に描くことがポイント。さらに、眉頭から鼻筋にほんのりとノーズシャドウを足して、顔にメリハリを出す。
●前髪HOW TO
(1)手のひらと指の間全体にスタイリング剤をのばし、指を広げ、後ろに向かってかきあげるようにとかす。
(2)後ろで髪をひと束に結った後、指先でつまむ様に顔周りの表面の毛を引き出し、立体感を付ける。その後、スプレーで起伏をキープさせる。
使用アイテム
アイブロウ:マキアージュ アイブロースタイリング3D
スタイリング:マシェリ オイルインワックス、ウーノ スーパーハードスプレー
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