QBハウスより450円高い1,650円
キュービーネットホールディングスは2020年3月26日、東京・大手町に新業態「QB プレミアム(QB PREMIUM)」をオープンした。
場所は、ビジネスマンが行きかう、東京メトロ・大手町の駅構内(大手町メトロピア)。
カット料金は、QBハウスの1,200円よりも450円高い1,650円とした。
国内では今回が1号店となる「QBプレミアム」だが、すでにシンガポール・香港の一部店舗で導入している業態で、自社の海外ブランドを日本へ逆輸入する試みだ。
利便性や快適性など付加価値向上
10坪程度の店が多いQBハウスに対し、QBプレミアムは2倍の20坪強の広さで、セット面6面と待合スペースを設けている。
QBハウスよりも上の価格帯であるQBプレミアムは、その分、付加価値を高めた。
QBプレミアムでは、カット後の「仕上げスタイリング」をサービスする。
また、利便性も大きく向上。
スマートフォンなどからウェブ上で混雑状況を確認して「順番待ちの予約」ができるようにし、店内だけでなく店外でも待てるようになった。支払いは、「クレジットカード払い」にも対応する。
さらに、快適さにも配慮した。
Wi-Fiの利用やスマートフォンの充電ができる環境を用意し、有料だがコーヒー(Lサイズ相当で200円)も提供する。
〝スーツに見える作業着〟を採用
プレミアム感のあるサロンのため、スタッフユニフォームには、スーツに見える作業着「ワークウェアスーツ」(株式会社オアシススタイルウェア)を採用した。
オアシススタイルウェアグループの水道工事業のノウハウをもとに、現場で作業しやすい機能性(ストレッチ性、防水・速乾・撥水、多収納、水洗い可、形態安定)とフォーマル要素を兼ね備えたというスーツ型作業着だ。
発売元によると、理美容業界での導入は今回が初めて。
長時間の立ち仕事のユニフォームに求められる、疲れにくさや動きやすさ、汚れにくさと、お客さまを迎える上でのスーツの印象の良さを両立しているという。
次世代のQBハウス運用のヒントに
2019年2月に、国内QBハウスのカット料金を1,080円から1,200円へ引き上げたキュービーネットホールディングス。
この施策は当たり、1年後の2020年2月に発表した中間決算では、売上高が前年同期比10.1%増、営業利益が43.0%増の増収増益を達成した。
QBプレミアムは、さらに450円高い1,650円という価格帯。海外では実績があるとはいえ、国内では新たな挑戦となる。
キュービーネットホールディングスでは「QBプレミアムのノウハウ・経験・実績などを、次世代の国内QBハウス運用のヒントとしていく」という。
東京のビジネスの中心地である大手町は、「所得は高いが時間が無い」というビジネスマンも多い。一方、大手町にある企業を商談で訪れたり、大手町駅を乗り換えで利用する「所得は平均的で時間が無い」というビジネスマンも少なくない。
こうした客層に、QBプレミアムがどのように受け止められるのか、目が離せない。
QB PREMIUM 大手町メトロピア店
▽東京都千代田区大手町1-6-1⼤⼿町駅構内
▽営業時間
平⽇:10:00〜21:00(受付時間21:00まで)
⼟⽇祝⽇:10:00〜18:00(受付時間18:00まで)