
2025年3月31日付で、資生堂プロフェッショナルの代表取締役社長に、ロラン・マルタン氏が就任した。ヘンケルジャパンのコンシューマーブランド代表と兼務する。
マルタン氏の代表兼務で進む「One ヘンケル」
資生堂のプロフェッショナル事業は、2022年7月に独・ヘンケル社に123億円で売却された。同年10月より両社は本社オフィスを同じくし、「Oneヘンケル」体制で交流を深めている。
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2024年6月には“初のOneヘンケル商品”として、資生堂プロフェッショナルの知見を活かしたという「ファイバープレックス」のシャンプー&トリートメントを発売した。
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マルタン氏がヘンケルと資生堂プロフェッショナル両社のプロフェッショナル事業を統括することで一層のシナジーが進みそうだ。
ファイバープレックスはコンシューマーブランド事業
ヘンケルジャパンの事業は「アドヒーシブテクノロジーズ」と「コンシューマーブランド」の2つで、アドヒーシブとは接着剤のこと。
ヘンケルの事業区分
アドヒーシブ テクノロジーズ事業
▽分野=接着剤やシーリング剤、機能性コーティング剤
▽主要ブランド=Aquence (アクエンス)、Bonderite(ボンデライト)、Loctite(ロックタイト)、Pritt(プリット)など
コンシューマーブランド事業
▽分野=ヘアカテゴリー、ランドリー&ホームケア ※一般流通、サロン流通とも含まれる
▽主要ブランド=FIBREPLEX(ファイバープレックス)、IGORA(イゴラ)、got2b(ゴットゥービー)、Paon(パオン)など
化粧品会社は、一般流通向けをコンシューマー事業、サロン流通をプロフェッショナル事業と呼ぶことが多いため間違われやすいが、ヘンケルジャパンの場合はファイバープレックスやイゴラなどのプロフェッショナル向けブランドもコンシューマー事業に入れている。
このため、ヘンケルジャパンのコンシューマーブランド代表であるマルタン氏の資生堂プロフェッショナル社長就任は、同氏が両社のプロフェッショナル事業を統括することを意味する。
なお、マルタン氏の前は、ヘンケルジャパン社長の浅岡聖二氏が資生堂プロフェッショナルの社長を兼務していた。
日本の化粧品市場で要職を歴任
マルタン氏は、仏・ピエール ファーブル社と資生堂の合弁会社であるピエール ファーブル ジャポンの副社長、日本ロレアルの副社長兼プロフェッショナル プロダクツ事業本部長を歴任しており、日本の化粧品市場に造詣が深い。
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