理容を儲かる業へ 全理連中央講師会・2025春期研修会でVR教育やトレンド解説

経営・業界動向
理容を儲かる業へ 全理連中央講師会・2025春期研修会でVR教育やトレンド解説

仮想現実によるカット講習をその場で実演し、教育の効率化を提案

全国理容生活衛生同業組合連合会(全理連)中央講師会は2025年2月25日、東京・代々木の全理連ビルで春期研修会を開催した。

約150人が参加し、VR(仮想現実)を活用した教育プログラムの紹介や、トータルプロデュースおよびトレンドラボの部会による発表が行われた。

2025.02.25更新(2025.02.25公開)

品質向上で人生を変える

今回の研修会のテーマは「Changes your life with Quality Improve〜品質向上であなたの人生を変える~」。

当日は臨時総会が行われた後、中央講師会の船津博司会長(全理連教育委員長、神奈川組合理事長)のあいさつで春期研修会が開会。木下裕章幹事長が改めて中央講師会の意義を語った。

春期研修会のプログラム

①基調講演(儲かる業づくりへの提案。VR を活用した教育プログラム)

②部会発表1(トレンドラボ)

③部会発表2(トータルプロデュース)

④コンテストミッション発表

全国理容生活衛生同業組合連合会(全理連)中央講師会の船津博司会長(全理連教育委員長、神奈川組合理事長)
「まずは中央講師会が中心になって理容を儲かる業へということに取り組み、それを全国の理容室に広げたい」(船津会長)
木下裕章幹事長。全国理容生活衛生同業組合連合会(全理連)中央講師会の春期研修会
150名ちかい講師会メンバーの前であいさつする木下幹事長(スピーチの詳報は別記事で後日公開)

VR教育プログラムを実演

基調講演は「未来の利用教育 VRで切り拓く新たな可能性」と題し、理容師向けVR教育サービス「hairVR」を提供するhairVR社の正田和輝社長(rebond社長)が登壇。

理容業が儲かる業となるための提案としてVRを活用した効率の良い教育方法を紹介すると、会員が実際にその場で試して効果を体感した。

全国理容生活衛生同業組合連合会(全理連)中央講師会の春期研修会
VRを中央講師会の講師が体験し、hairVR社の正田和輝社長㊨が解説

着付けは理容室ならではのビジネス

続いて、中央講師会の部会であるトレンドラボとトータルプロデュースがプレゼンテーションを行った。

トレンドラボは、2025年春夏のファッショントレンドについて、「ファッションショーなどの傾向を分析すると、クワイエットラグジュアリーからカラフルで華やかなムードへ変わる」と予測を示した。

また、「海外で流行っている日本文化を見ると、食文化や茶道、サブカルチャー、特に、着物で行うようなものが注目を集めている」と分析した。

その上で、振袖とヘアのトレンドを紹介。「振袖を着るだけではなく、シェービング、ヘアセット、メイクが不可欠なので、私たち理容師にしかできないビジネスチャンスであり、スタイル提案」だと述べ、理容室が成人式など着物に関する仕事を行う重要性を説いた。

2025年の振袖トレンド

〇 色の統一感と推し色の活用

〇 古典柄のモダンアレンジ

〇 くすみカラーの継続的な人気

2025年のヘアセットトレンド

〇 シニヨンスタイル

〇 ツインスタイル

〇 カチモリヘア

時流を読み、消費者目線で

トータルプロデュース部は、時流を読んだ経営、時流を読んだ教育、消費者目線の経営、儲かるための秘策について発表した。

「新規客の獲得は既存客の5倍の集客コストがかかるのでリピートが大事」と話し、部会の会員が行っている取り組みを紹介。

「新規客にはその日のうちにハガキを出す」「30日以内にリピートするとお得で15日ごとに500円アップするカラー会員制度を設けており、リピート率は100%」「店販は売ろうという感じにならないよう、お会計が終わった後に紹介し、次回への種まきにすることで店販率が35%まで高まった」など、成功事例を惜しみなく共有した。

その後、全理連が主催するコンテストについての役割分担を発表。今年も全国の理容室へ教育を普及する役割を担う中央講師会として、業界の発展に貢献していく。

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全国理容生活衛生同業組合連合会(全理連)中央講師会が開催する「Hair Creation 2025」で発表されたヘアトレンドのテーマは「UNDERSTAND」

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取材・文・撮影/大徳明子

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