社会の多様化が進む中で、美容業界でも多様な価値観を尊重する姿勢が求められています。ホットペッパービューティーアカデミーでは、「誰もが自分らしく美容を楽しみ、表現できる」サロンを実現するための情報発信を続けています。
今回で4回目となる「美容に関するサステナビリティ意識調査2024」では、美容意識の変化や、多様な価値観に配慮した美容サロンの接客に対する期待が明らかになりました。
前回の寄稿の中でも、多様な性のあり方に関するキーワード認知や、男性のロングヘアに対する受容について解説しました。
今回は、美容業界で広がる「ジェンダーレス」な美意識と、多様な価値観を尊重した接客のニーズに焦点を当てて考えていきます。
文・作表 田中公子(ホットペッパービューティーアカデミー研究員)
調査によると、「肌がきれいな男性は素敵だと思う」と回答した割合は8割に達し、「男性が美容を気にするのは自然なことだと思う」との意見も7割を超えました。
また、スキンケアを習慣にしている男性も増加しており、特に若年層では日常的に保湿やUVケアを取り入れる傾向が見られます。
このような背景には、SNSの発展や韓流アイドルブーム、学校教育の変化が影響していると考えられます。
美容においても、性のあり方を問わない価値観が重要なテーマとなりつつあります。
美容サロンでは、「ヘアカタログ」を見ながらお客さまとデザインのイメージをすりあわせることもあります。
その際に「見た目の性別」で無意識のうちに「男性用」または「女性用」をおすすめしていませんか?
アンケートの結果を見ると、「男性」「女性」ともに「両方見たい」と答える人が一定数いることが分かります。
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