弁護士の松本隆さんによる連載『ヘアサロン六法』。
第43回は、2024年の重要記事をまとめてお伝えします。
美容専門学校で美容師法の講義を担当している松本さんが、軽妙なトークとイラストでとことんわかりやすく解説します!
目次
- 「ヘアサロン経営者向けにわかりやすく!」
- 合理的配慮(第5回)
- ストーカー規制法(第6回)
- 防犯カメラ(第7回)
- 名誉毀損(第8回・第9回)
- 休憩(第10回)
- 有給休暇(第11回)
- 借用書(第12回)
- 就業規則(第13回)
- 業務委託か雇用か(第14回・第15回)
- 賃料増額請求(第16回)
- 定期建物賃貸借契約(第17回)
- 営業時間後のカット練習(第20回)
- フリーランス新法(第21回~第23回)
- 無断キャンセル(第24回)
- 労働条件の明示(第25回)
- セクハラ(第27回・第28回)
- 労災(第29回・第30回)
- 立退料(第31回)
- 水漏れ(第37回)
- 退職拒否(第38回)
- フリーランス新法・契約書のひな型解説(第41回)
- さいごに
「ヘアサロン経営者向けにわかりやすく!」
こんにちは!弁護士の松本隆です。
この連載では「ヘアサロン経営者向けにわかりやすく」をモットーに、あえて内容をシンプルにしてお送りしています。
今年の記事を振り返ってみましょう!ということで今年書いた中で役に立ちそうな重要記事をピックアップしてみました!(本当は全部重要なのですが)
ダイジェストで内容を記載しましたので、サロン経営者として興味がありそうな記事だけでも読んでみていただけると嬉しいです。
合理的配慮(第5回)
映画館で車椅子のお客さんが一番いいスクリーンで見るためにスタッフは車椅子を持ち上げてあげないといけないのか、という話でした。
法改正で「スタッフ側は、過度な負担にならない範囲で障害がある方に配慮しましょう」となったのですが、話し合いが大事だよね、という話でした。
今後、ご高齢の方を対象に出張美容をやられる経営者の方にとっては重要かもしれません。
ストーカー規制法(第6回)
SNSでメッセージを送りつけることも「つきまとい」に含まれるという話でしたね。
また、勝手にGPSで位置情報をゲットすること(バッグや車などにGPSを取り付けるなど)も違法なストーカー行為です。
ストーカーに悩まれる方は弁護士に相談です(1人ではなく何人か相談しましょう)
防犯カメラ(第7回)
防犯カメラは防犯や横領の発見のためのものですから従業員の反対があっても設置できます。
また、わいせつ行為を疑われたときに疑いを晴らす証拠にもなるのでオススメです。
防犯カメラの映像の保存期間は短いので、何かあったらすぐに映像データを確保しておいてくださいね!
名誉毀損(第8回・第9回)
刑事事件では、「名誉毀損罪」の条件は、①公然と、②事実を示して、③名誉を下げることでした。
「侮辱罪」とは、事実を示さずに名誉を下げる点が違いますよ、という話でしたね。
最近は刑罰が重くなっているのと、逮捕が増えているようなので、悪口は書かないのが一番です。
民事事件では、誰の書き込みかを特定するとき、法改正した(「発信者情報開示命令申立て」という手続ができた)ため、時間や手間が減ったという話でした。
でも、弁護士費用がネックなんですよね。日本の慰謝料は相場が低いです…
休憩(第10回)
サロン経営において実は一番難しいのが休憩問題かもしれません。だって、施術時間がピッタリ予定通りに行くことなんてなかなかないですものね…「労働から完全に解放してあげないと休憩にならない」なんて、労働基準法ってば手厳しい…
しかし、休憩時間を日々取らせないまま1年、2年、3年と溜まると従業員から未払賃金を請求されたときに大変な金額になってしまうので、弁護士さんと一緒に対策を考えましょう!