コーセーの2019年4~12月期連結決算は0.5%の増収で、同期間としては7期連続で過去最高を記録した。
一方、利益については、売上原価の上昇や販管費の増加により、営業利益、経常利益、純利益いずれも2ケタ減となった。
消費増税に伴う駆け込み需要の反動減、中国での新型肺炎感染拡大によるインバウンド・免税チャネルへの影響、および円高による影響などを踏まえ、通期業績予想を下方修正した。
コーセーの第3四半期決算
2020年3月期第3四半期(2019年4月1日~2019年12月31日)※連結
▽売上高=2490億3400万円(前年同期比0.5%増)
▽営業利益=378億5000万円(同18.2%減)
▽経常利益=383億8500万円(同19.1%減)
▽親会社株主に帰属する四半期純利益=248億7300万円(同24.5%減)
通期の業績予想
2020年3月期通期(2019年4月1日~2020年3月31日)<下方修正>
▽売上高=3360億円(前年同期比0.9%増)
▽営業利益=450億円(同14.1%減)
▽経常利益=461億円(同14.6%減)
▽親会社株主に帰属する当期純利益=300億円(同18.9%減)
コーセーは2020年1月31日付で通期業績予想を下方修正した。
アジアは好調に推移しているが、国内は消費増税に伴う駆け込み需要の反動減があり、中国での新型肺炎感染拡大によるインバウンド・免税チャネルへの影響、および円高による影響などから、当初計画の売上高を下回ると予想。売上減に伴い、利益も減少する見込み。
コーセーの業績概要
海外売上高の割合は30.4%。日本のマイナスをアジアの成長で補い、連結全体では増収を確保した。
広告宣伝費は159億1700万円(前年同期比1.6%増)、販売促進費は465億5700万円(同6.0%増)。
美容室チャネルに関連するトピックスは、次の通り。
・コーセー子会社で美容室向け化粧品卸売業を展開する株式会社クリエを、2019年4月1日付で「コーセープロフェッショナル株式会社」に社名変更
・コーセー ミルボン コスメティクス株式会社が2019年9月より、美容室専売化粧品ブランド「インプレア」を発売(一部美容室では4月より順次導入)
なお、コーセーは「VISION2026」を掲げ、創業80周年を迎える2026年に、売上高5000億円、営業利益16%以上、海外売上比率35%以上、EC/新販路売上比率15%以上、世界ランキング(※)8位以内を目指している。
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