日華化学3Qは5.4%の増収 化粧品事業は減収減益もデミコリアと新製品好調

経営・業界動向
日華化学3Qは5.4%の増収 化粧品事業は減収減益もデミコリアと新製品好調

日華化学の2024年12月期第3四半期決算(2024年1〜9月)は、売上高が394億7600万円(前年同期比5.4%増)、本業の儲けを示す営業利益が25億800万円(同88.6%増)と増収増益を果たした。

日華化学の2024年12月期第3四半期決算

2024年12月期第3四半期決算(2024年1月1日~9月30日)※連結

売上高

394億7600万円(前年同期比5.4%増)

営業利益

25億800万円(同88.6%増)

経常利益

28億3900万円(同56.3%増)

親会社株主に帰属する四半期純利益

18億4800万円(同81.6%増)

※包括利益 22億5300万円(同17.3%減)

セグメント別の業績概要

セグメント売上高
(百万円)
セグメント利益
(百万円)
化学品29,083
(10.4%増)
2,813
(166.9%増)
化粧品10,157
(5.0%減)
1,153
(26.7%減)
その他235
(41.2%減)
△5
(ー)

売上全体の7割以上を占める主力の化学品事業は、円安による伸長や中国・ベトナムを中心とした工場の稼働が好調で増収増益だった。

一方、化粧品事業は減収減益。ODM・OEM事業を担う100%子会社の山田製薬が大口受注の減少で苦戦した。デミ コスメティクスは既存品こそ売上を落としたが、新製品と注力製品は好調に推移した。

国内化粧品事業が7億3400万円の減収だった一方、韓国事業は好調で、デミコリアがさらにシェアを拡大して1億600万円の増収となった。

デミ コスメティクスの韓国事業

── 他にはどんなことを?

海外拠点も撤収しました。私が来たときに、海外はアメリカ、香港、台湾、韓国、中国、シンガポール……覚えているだけでこれだけあった。効率が悪いので韓国だけ残してあとは全部撤収しました。

── なぜ韓国だけ残したんですか? 勢いのある韓国に日本から入るのは大変そうですが。

韓国では市場が確立していましたから。一日の長があって、すでに基盤ができていた。

── 諸外国を切って韓国に集中した龍村さんの施策が大当たりしたんですね。

結果論ですが、奏功しましたね。

>> 【TOPインタビュー】龍村和久プレジデントに聞く、デミ コスメティクスの改革とこれから

化粧品事業の施策と進捗

第3四半期までにおける化粧品事業の3つの施策と進捗は次の通り。

施策① 導入サロンでのシェアアップ

スカルプケア「DEMI DO(デミドゥ)」のトライアルを促すため、サシェ(ミニセット)を導入サロンで展開した。

5月に、ヘアカラー「TOIROCTION(トイロクション)」に新ライン「ブラウニッシュライン」を追加した。

「レシピBOOK」を定期刊行し、SNSと連動して広く拡散を図った。

施策② メンズブランドの強化

第1四半期に「CARAVAN(キャラバン)」と「XFLEEK(エクスフリーク)」を上市、第2四半期に「キャラバン」の新アイテムを発売した。

「MEN’S CARE BOOK」を作成し、 導入サロンの顧客へのアプローチを強化した。

施策③ デジタルプロモーション

5月にオウンドメディア「DEMI LABO(デミ ラボ)」を開設し、 9月には業界内の競合メディアにおいて単独1位となった。

2024年9月時点での月間セッション数は7万9752。競合分析ツールのセムラッシュを用いた測定によると競合するA社(5万751)、B社(684)、C社(303)を大きく上回ったという。

通期業績予想

2024年12月期(2024年1月1日~12月31日)※連結

売上高

535億円(前年同期比6.6%増)

営業利益

32億円(同56.9%増)

経常利益

37億円(同46.3%増)

親会社株主に帰属する当期純利益

22億円(同30.1%増)

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