2024年9月10日に、資生堂プロフェッショナルによるアジア各国の業界関係者が集うイベント「BEAUTY CREATORS CONNECT 2024(ビューティークリエイターズコネクト)」が行われた。4年ぶりのオフライン開催となり、会場の国立代々木競技場第二体育館には、アジア9カ国・地域より約1500人が訪れた。
ビジネスセミナーでは、韓国・ソウルで支持を得るトレンドサロンCHAHONG(チャホン)のチャ・ホンさんが登壇した。
ソウルのトレンドサロンの中で別格の存在感を放つチャ・ホンさん
チャ・ホンさんは、2010年に「CHAHONG」を設立。現在は20店舗以上を展開し、800名超のスタッフを擁する。
2019年にはフォーブスコリア2030パワーリーダーを受賞。
サムスン人材開発院の社外講師も務め、技術だけでなく高価格帯サロン経営者としても高い評価を得ている。
2025年の美容業界は「中価格帯の消滅と二極化」
チャ・ホンさんは、「デザインは人々の願いから生まれ、世の中を理解することが必要」と強調し、2025年の美容業界は「中価格帯の消滅と二極化」に向かうと予測。
ハイエンドサロンには非日常空間を提供することが必須となり、低価格帯ではコスト削減を求められるとした。ただしコスト削減は美容師の職業的満足感や自尊感を低下させる可能性があると指摘。
自身のサロンではプレミアムブランドを目指し、スタッフを「芸術家や専門家」として育成している。
AI時代における美容師の価値
高価格帯の顧客について「お金持ちというより、自分を大切にする意識が強い人」と分析し、「心のこもったケアを提供できる専門家としての美容師」を目指す姿としている。
さらに、「AIの進化が進んでも人と直接交流する美容師は必要な仕事」とも述べ、今後も美容師の存在価値は変わらないと語った。
チャ・ホンさんのビジョンは、パーマ技術への注力や徹底したマニュアル整備、自身のライフスタイルに基づくデザインへのこだわりにも反映されており、業界をリードする姿の確固たる信念を示している。
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