大注目の国民民主党!その理由とは? 宮原健太の週刊タイパニュース(53)

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大注目の国民民主党!その理由とは? 宮原健太の週刊タイパニュース(53)

衆院選で与党が過半数割れする中で厳しい政権運営を強いられている石破政権。

その中で、国民民主党の動向が政界では注目されています。

今回の「週刊タイパニュース」では、そんな国民民主党の動きについて解説します。

与党の連携先として注目が集まる

こんにちは!ジャーナリストでVTuberとしても活動している宮原健太です。

前回、衆院選の結果について詳しく解説しました。

与党である自民党と公明党を足し合わせても過半数に届かなくなり、法案や予算案を通すには一部野党の協力が必要不可欠となったということでしたね。

その中で、与党の連携先として注目されているのが国民民主党です。

一体なぜ他の党ではなく、国民民主党なのでしょうか。

なぜ国民民主党なのか?

実はこれまで、国民民主党は政府与党と政策内容によっては協力する協調路線を取ってきました。

特に話題になったのは、2022年度の当初予算案への賛成です。

政府の年間予算でもある当初予算は、政府が次の1年間に行う政策全てを予算という数字で表したものとも言えます。

そのため、これに賛成することは、政府の政策を全て認めることになり、野党は反対するのが習わしとなっていました。

ただ、国民民主党は自分たちの政策を前進させる約束を与党に取り付けるかわりに、予算案に賛成したのです。

国民民主党はどんな政党?

そもそも、国民民主党とはどんな政党なのか。

大雑把な言い方をすると「大企業の労働組合が中心となって支えている政党」となります。

自民党は経済団体である経団連が支えている政党になるので、経営者目線の経済政策が多いのに対して、国民民主党は賃上げなどの労働者目線の政策を重視しています。

ただ、労働者と経営者という視点の違いはありますが、どちらも母体が民間企業になるので、政策的な一致点を見出すことは多いです。

例えば、原発政策については、再稼働をしたほうが電気料金が安くなって、電機産業や自動車産業にとってはプラスとなることから、自民党も国民民主党も推進の立場を取っています。

このような立場から、これまでも自民とは是々非々で連携してきたと言えるでしょう。

国民民主党は民間企業目線という点で自民党と政策が一致しやすい

同じ是々非々でも維新とは違う

是々非々と言えば、日本維新の会を思い浮かべる人もいるかもしれません。

日本維新の会の特徴としては、大阪の行政で実践した「身を切る改革」を旗印にしていることや、経団連や連合などの巨大組織から支援されていないため、党所属議員に中小企業経営者出身が多いという所があります。

そのため、地方分権や既得権益打破のための規制改革などが考え方の中心にあり、国民民主党とは同じ是々非々でも立場が異なります。

こうしたことも、自民公明の交渉相手が維新ではなく国民民主である理由とも言えるでしょう。

次回はまた別の話題について解説します。

ぜひ、お楽しみに!

宮原健太(フリージャーナリスト・記者YouTuber)

宮原 健太

ジャーナリスト、YouTuber

1992年生まれ。2015年に東京大学文学部を卒業し、毎日新聞社に入社。宮崎、福岡でさまざまな事件、事故、災害現場の報道に携わった後、東京政治部で官邸や国会、政党や省庁などを取材。自民党の安倍晋三首相や立憲民主党の枝野幸男代表の番記者などを務めた。2023年に独立してフリーで活動を開始。文春や集英社、PRESIDENT Onlineや現代ビジネスなど様々な媒体に記事を寄稿している。YouTubeチャンネル「記者VTuberブンヤ新太」ではバーチャルYouTuberとしても活動しており、日々のニュースを分かりやすく解説している。​

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編集/大徳明子 文・図表/宮原健太(ジャーナリスト)

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