2019年は、パーソナライズ対応やサブスクリプションモデル(定期購入)、D2C(メーカーから消費者への直接販売)が注目を集めました。
その中で誕生した新ビジネスのひとつが、「パーソナライズ処方のホームヘアカラー」をD2Cのサブスクリプションモデルで販売する「COLORIS(カラリス)」(株式会社ストークメディエーション、代表取締役社長:梅野祐樹)。
アメリカには「マディソン・リード」という年商55憶円の成功例があるビジネスモデルです。
9月6日の発売開始から3カ月あまりが経ち、提携美容室での美容師によるカウンセリング、女性向け動画メディア「C CHANNEL(シーチャンネル) STORE」での販売がスタートするため続報をお届けします。
処方は1万通り、ヘアカラー&トリートメントの定期通販
カラリスは、WEBカウンセリングで11の質問に回答すると、1万通りの処方から 一人一人に最適な処方でカスタマイズされたヘアカラー&トリートメントが自宅のポストに届くというサービス。
料金は通常購入4,980円、定期購入3,980円で、定期購入の周期は2・4・6・8週間から選択。その後もマイページ上で担当スタイリストによる継続サポートを受けられるという仕組みです。
送客の導線用意、美容室との提携スタート
カラリスの提携美容室第1号となったのは、表参道・渋谷で3店舗を展開するHONEYグループ。
美容師による無料カウンセリングはカラリス公式LINEのチャット上で行い、画像や動画を活用してリアルに近い体験を提供します。
カラリス公式サイトの認定カラーリスト一覧からスタイリストを選択して予約という、カラリスから提携美容室への送客の導線も用意するとのこと。
提携美容室を全国に広げていき「リアルな美容サービスとの融合による新しい美容業界の仕組み構築」「提携美容室にとっての新しい集客・顧客育成の仕組み」を目指します。
F1層に強いCチャンネルストアで販売開始
さらに、10~20代のF1層ユーザーが多い動画メディア「C CHANNEL STORE」での販売をスタート。Cチャンネルストアでは初回購入価格を50%オフの2,480円で特別提供します。
狙いは、美容やファッションの流行に敏感な10〜20代の女性にホームヘアカラーをより身近に感じてもらうこと。新たな顧客層の獲得を目指す構えです。
米国「マディソン・リード」は年商55憶円超え
実は、ホームヘアカラーのサブスクリプションというビジネスは、アメリカに「マディソン・リード」という成功モデルがあります。
カラリスと同じように、ウェブ上で髪の長さや質、色みなどを回答することで適したヘアカラーやトリートメントを選べ、定期購入できます。
⇒マディソン・リード公式サイト(英語サイト)
経済誌「フォーブス ジャパン」によると、マディソン・リードは2013年に創業。直営のヘアカラー専門店「カラー・バー」を2017年にスタートし、2019年3月時点で6店舗を展開、2020年までに40店舗を目指しているとのこと。
Ulta Beauty(アルタビューティー)などの化粧品専門店でも販売しており、2018年の年商は5000万ドル(約55億円)に上るそうです。
⇒参考記事:米国「ヘアカラー業界」を革新するマディソン・リードの挑戦(フォーブス ジャパン)
今回、カラリスは提携美容室を全国に広げるとお伝えしましたが、9月のサービス立ち上げ時に「2021年には直営の美容室を出店」という構想を発表しています。
ちなみに、カラリスを立ち上げた株式会社ストークメディエーションの梅野社長は、東証一部上場の化粧品会社でベンチャーキャピタリストの経験があり、このベンチャーキャピタルではD2Cやビューティテック企業への投資を行っています。
この界隈に精通する人が、日本でも勝機ありと踏んで立ち上げたスタートアップ。今後の動向に注目です。
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