今年8月に1000店舗超えを達成した、業務委託サロン最大手Agu.グループ。
そのアニバーサリーイベントを兼ねて「ALL Agu. Awards JAPAN(オールアグアワーズジャパン) 2024」が盛大に催された。
目次
かつて「シザーズリーグ」も開催された「飛天の間」
優秀な実績を収めたスタッフを称えるAB&Companyのオールアグアワーズ。2018年に始まり、今年で7回目。コロナ禍を経て3年ぶりのリアル開催となった。
1000店舗到達の記念イベントを兼ねた今回の会場は、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪の飛天の間。かつてのカリスマ美容師ブームを生んだ伝説のテレビ番組「シザーズリーグ」の舞台ともなった場所に、全国のAgu.スタッフと多くの関係者が集った。
アワーズでは、オリジナル商品「numberA.」の売上トップ5、新卒スタイリストのデビュー売上トップ5、全国総合売上トップ10、全国指名売上トップ10、店舗売上トップ10の5部門が表彰された。
「当たり前は当たり前じゃない」(市瀬社長)
開会のあいさつに立った市瀬一浩社長は、「日頃から妥協なく結果に向かって努力している、そんなスタイリストを誇りに思います。皆さまとだからこそ今の規模があると思っております」と、顧客、取引先、フランチャイズ(FC)オーナー、スタッフら関係者全員に感謝の気持ちを述べた。
「今年で15年目になりますが、スタイリストゼロ、お客さまゼロからスタートしたので、当たり前は当たり前じゃないこともよく理解しています。美容業界の未来のために、次の目標である2000店舗に向けて、また初心にかえりイチからがんばっていきたい」と力を込めた。
「笑顔になる人たちを増やしなさい」(山野愛子ジェーン理事長)
会場には、市瀬社長が恩師と慕う山野愛子ジェーン氏(山野美容専門学校理事長・校長)が駆けつけた。
山野美容専門学校に入学してすぐ、市瀬社長は山野氏に手紙を書き、自宅に招待された。「美容を好きになりなさい、努力し続けなさい、極めなさい、笑顔になる人たちを増やしなさい」との教えを胸に、一点突破でやってくることができたという。
山野氏は「誰もやっていないことにチャレンジする姿を、本当に嬉しく、誇りに思っています。初代校長・山野愛子の『思えば叶う』、山野正義の『オンリーワン』を続けていってください」とエールを送った。
「覚悟と情熱で有言実行」(フィヨーレコスメティクス・尾鷲社長)
続いて、フィヨーレコスメティクスの尾鷲光夫社長も祝辞を述べた。
市瀬社長と初めて会った時、「低賃金・長時間労働が長年にわたり慣習化されている美容業界にメスを入れて、高賃金で継続的に働ける業界にする」と言われたとのエピソードを紹介。
「創業者として強い意識を持ち、話されたことを形にしておられる。新しいビジネスモデルを確立し、課題の答えを導き出した。覚悟と情熱でもって乗り越えてきたのだと思います」と話した。
「国内最大級の美容グループ創設に敬意」(小池都知事)
また、小池百合子氏(東京都知事)からも「15年ほどで国内最大級の美容グループを創り上げられた功績に敬意を表する」と祝辞が届いた。
「美容業界を変える同志」(ビューティガレージ・野村CEO)
乾杯の音頭は、ビューティガレージの野村秀輝CEOが取った。
「Agu.グループが何よりもすごいと思ってるのは、やはり美容業界の常識を変えたこと。まさにゲームチェンジャーとして、あれだけ叩かれた業務委託モデル、業務委託として働くということについて一気に地位を高めた。市民権を得て、社会的地位を向上させた」と称え、「我々も『美容業界を変える』を理念に掲げている。既成概念に捉われず、常識を変えるという姿勢に強く共感し、応援しています」とエールを送った。
メーカーやディーラーの協賛ブースも
1000店舗の一大店舗網を誇る美容室のアニバーサリーイベントとあって、メーカーやディーラー14社が協賛ブースを出展した。
それぞれのブースは、全国から集ったAgu.グループのスタイリストや来賓の有名美容師らでにぎわっていた。
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取材・文・撮影/大徳明子、岡田真麻