衆議院が解散し、10月27日に解散総選挙が行われる予定です。
一方で、石破政権による超早期解散に対しては批判の声も挙がっています。
今回の「週刊タイパニュース」では、批判噴出の背景について解説します。
石破政権の早期解散に批判相次ぐ！
こんにちは！ジャーナリストでVTuberとしても活動している宮原健太です。
10月9日に衆議院が解散され、衆院選が15日に公示、27日に投開票されることとなりました。
先月下旬に石破茂氏が自民党の新総裁となり、10月1日に石破政権が発足したばかりであるため、超早期の解散、選挙となります。
そして、この解散に対しては野党から批判が多く出ています。
一体なぜなのでしょうか。
石破氏が総理になった途端、態度を一変
もともと石破氏は、自民党総裁選の際には早期解散に否定的な見解を示していました。
新内閣が発足してからすぐに国会を解散し、きちんと論戦をせずに選挙に突入してしまうと、国民が政権の良し悪しについて判断できないためです。
そのため、石破氏は国会の本格的な論戦の場である予算委員会の開催に前向きな姿勢を示していました。
しかし、石破氏は総理になるや否や、予算委員会は開催しないと態度を一変させ、代わりに党首討論を行うことにしたのです。
予算委員会と党首討論の違いとは？
予算委員会と党首討論にはどんな違いがあるのでしょうか。
予算委員会は、石破首相だけでなく、石破内閣の閣僚全員が出席し、日本の様々な課題について与野党議員から質問が飛び、議論することになります。
どのくらいの時間を取るかは与野党の交渉によりますが、最低でも３時間は確保するのが慣例です。
一方で党首討論は、その名の通り、与野党の党首による討論のため、総理以外の閣僚が出てくることはありませんし、野党も各党の党首以外は質問に立ちません。
時間も通常は45分間と短いのですが、9日に行われたものは与野党協議の結果、80分間まで延長されました。
選挙で問われるのは石破政権全体のはずだが…
このように、予算委員会は全閣僚が出席して、時間も長いのに対し、党首討論は各党トップしか出てこず、時間も短めになっています。
次期衆院選で国民に信を問われるのは、石破首相だけでなく、閣僚も含めた石破政権全体であるため、予算委を開かずに党首討論のみを実施したことに対して野党からの批判が相次いでいるのです。
そんな、石破首相ですが、実は自民党の中でも亀裂が走り、内紛のようなものが起きてしまっています。
次回は裏金議員の非公認問題について解説します。
ぜひ、お楽しみに！
宮原 健太
ジャーナリスト、YouTuber
1992年生まれ。2015年に東京大学文学部を卒業し、毎日新聞社に入社。宮崎、福岡でさまざまな事件、事故、災害現場の報道に携わった後、東京政治部で官邸や国会、政党や省庁などを取材。自民党の安倍晋三首相や立憲民主党の枝野幸男代表の番記者などを務めた。2023年に独立してフリーで活動を開始。文春や集英社、PRESIDENT Onlineや現代ビジネスなど様々な媒体に記事を寄稿している。YouTubeチャンネル「記者VTuberブンヤ新太」ではバーチャルYouTuberとしても活動しており、日々のニュースを分かりやすく解説している。
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編集／大徳明子 文・図表／宮原健太（ジャーナリスト）
